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LVMHの成長鈍化、2024年1~3月の売上高3%増 日本はインバウンド効果で2桁伸長

2024年04月17日 15:41  Fashionsnap.com

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フランス・パリのLVMHオフィス

Image by: FASHIONSNAP
 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン グループ(以下、LVMH)が発表した2024年度第1四半期(2024年1~3月)の既存ベースの売上高は、前年同期比3%増の206億9400万ユーロ(約3兆3900億円)で着地した。2桁成長していた前年同期と比較すると成長が鈍化傾向。ブルームバーグの報道によると、同四半期の増収率としては新型コロナウィルス感染症が蔓延した2020年を除くと2016年以来の低水準で、高級品需要減速の打撃が及び始めていると指摘している。

 主要事業で「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」などを擁するファッション&レザーグッズ部門は、2%の増収にとどまった。ルイ・ヴィトンではメンズ クリエイティブ・ディレクター ファレル・ウィリアムスが再解釈したアイコンバッグ「スピーディ P9」が、「ディオール(DIOR)」ではマリア・ グラツィア・ キウリ(Maria Grazia Chiuri)とキム・ジョーンズ(Kim Jones)が手掛けるレディ・トゥ・ウェアのコレクションが好調だったという。
 最も増収率が高かったのはセレクティブ・リテーリング部門で、大手化粧品小売店「セフォラ(Sephora)」が北米、ヨーロッパ、中東を中心に引き続き成長したが、高級免税グループ「DFS」は依然として2019年の新型コロナウイルス感染症以前の水準を下回っている。最も苦戦したのはワイン&スピリッツ部門で、12%の減収だった。
 市場別では、日本がインバウンド効果などの好影響から32%増と2桁成長したが、マーケットシェアは9%にとどまっている。その他ではアメリカとヨーロッパでそれぞれ2%の増収。日本を除いたアジアは6%の減収となった。
※実績は為替変動などの影響を除く※1ユーロ=164.22円で換算