いよいよ幕開けのときを迎えた2024年のスーパーGT開幕戦、岡山国際サーキットでのGT500クラス公式予選は、新たに“タイム合算方式”となった新フォーマット初戦を制し、王者au TOM’S GR Supraが今季最初のポールポジションを獲得。エースの坪井翔と新パートナーの山下健太というふたりのドライバー、そしてチームによるエンジニアリングとマシン性能の三位一体で、新時代の最前列を射止めた。
そして14時34分から10分間のGT500クラスQ1が開始されるも、やはり周回数を極力抑えたい狙いかシグナルグリーンからコースインする車両はなし。開始1分半で19号車WedsSport ADVAN GR Supraを先頭に、ホンダ陣営で注目の新型モデル、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GTなどが連なっていく。
さらに間を置いて今季よりブリヂストンタイヤに換装した3号車と23号車のZ NISMO GT500艦隊、Niterra MOTUL ZとMOTUL AUTECH Zが揃ってピットアウトし、ここ岡山で連覇も記録した14号車ENEOS X PRIME GR Supraを挟み、残り5分で8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTが最後のトラックインを果たす。
ここでオフテストから好調を維持してきた36号車の王者au TOM’S GR Supraの山下健太がまずは1分17秒813としてトップへ。午前に続きタイムボード最上位に着ける。するとここから“打倒チャンピオン”の展開となり、背後の100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTの牧野任祐も1分17秒台を記録すると、そのホンダ陣営から今季移籍で38号車KeePer CERUMO GR Supraをドライブする大湯都史樹が、午前の周回数不足を吹き飛ばす1分17秒649で首位に躍り出る。
ここでもセッション開始から待機を続けた各陣営は、ユーズドタイヤであることもあってかさらなるステイを決め、最初の1台がコースインしたのはセッション3分経過を目前にしてダンロップタイヤ装着の64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTから。
続いてヨコハマタイヤ陣営の19号車WedsSport ADVAN GR Supra以下続々と他車も動き出し、残り4分のところでホンダ陣営の17号車Astemo、16号車ARTAもピットを後にする。しかしQ1最後尾タイムとなった8号車ARTAは107パーセントルールを越えられずQ1の結果でピットスタートが決定してしまった模様で、Q2では戦略的な判断も加わって結果的にアタックを行わなかった。8号車ARTAにはさらにフロアなどの車両にダメージがある可能性もありそうだ。