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「高卒だよね?うちの会社、学閥あるけど大丈夫?」失礼な面接官に落とされた男性の逆転劇

2024年04月11日 17:30  キャリコネニュース

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面接で失礼すぎる扱いを受けて不採用になっても、後になって「結果的には良かった」と思える日が来るかもしれない。

近畿地方に住む50代の男性(正社員/年収850万円)は、今ほど転職が一般的ではなかった20数年前、転職エージェントに登録し、某大手企業系列のIT子会社の面接に挑んだ。ところが、面接が始まるといきなり

「きみ、高卒だよね。うちの会社大卒の派閥あるけど大丈夫かね?」

と学歴を貶すような事を言われてしまった。すでに書類審査と人事の一次面接はクリアしており、二次面接でそんなことを言われるとは、思ってもみなかっただろう。編集部では、男性に当時の様子とその後を聞いた。

「人事担当の二人は『えっ!!』って感じで顔を見合わせていました」

面接官は人事2人と、管理職の40代後半と思しき男性1人が担当した。

「面接が始まると、管理職の男性から開口一番『きみ、高卒だよね。うちの会社大卒の派閥あるけど大丈夫かね?』と言われました。人事担当の二人は『えっ!!』って感じで顔を見合わせていました」

さすがに人事担当者たちは失礼な態度に焦ったのだろう。しかし、管理職のほうは気にするそぶりもなく面接を続けた。

「私は、『そこは今までの業務経験でカバーします』と答えましたが、それでも『高卒で大丈夫か?』ねちっこく言われました」

男性はそれまで12年間システムエンジニアとして働いており、官公庁や生保、物流などのシステム開発や、有名なグループウェア開発にも携わって来たという。十分な経歴をもつ男性に対し、ひどい対応だ。

「それ以外では失礼なことは言われていないと思いますが、この件で怒り心頭になり半分聞いていませんでした」

と当時を振り返る男性。その後の面接内容も散々だったようだ。結局、不採用となった。

「転職エージェント経由でしたが、不採用の連絡を直接は聞いていません。通常は不採用の反省会をしていただけるのですが、エージェントの方も不採用になった原因がわからず、フィードバックが出来ないようでした」

本人はもちろん、いろんな人の時間と労力をかけた転職活動だったが、何とも後味の悪い結果になってしまった。男性はこう悔しさをにじませる。

「学歴が気になるなら書類選考段階で不採用にしておいてほしかったです。一次面接までは通過しているのに、今さら学歴?という感じで呆れました。ずいぶん前の事ですが、未だに悔しさを鮮明に覚えています」

大手電機メーカへ就職「幅広い分野で活躍できています」

しかしその後、男性はもっと良い企業に入社することができたという。

「紆余曲折あって、この面接を受けたIT会社に発注する側の某大手電機メーカへ就職できました。セールスエンジニア、システムエンジニア、商品企画など、幅広い分野で活躍できています。全国各地が対象で、日々飛びまわっています」

最近も大型イベントのシステム構築に参画するなど、充実した日々を送っているという。現在は落とされた会社に発注する立場になり、みごと逆転を果たした。

しかも、様々な人脈からその会社の元役員とも付き合いがあるそうだ。「あの面接官の名前を覚えていたらと悔やまれます」と苦笑いしつつ、

「あの時、不採用にしてくれてありがとうございました」

と皮肉を込めて語った。

※キャリコネニュースでは「面接での信じられないエピソード」をテーマにアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/74FZSHAJ