Text by CINRA編集部
黒沢清監督の映画『蛇の道』の第2弾キャストが発表された。
6月14日より公開される同作は、1998年に公開された黒沢監督作品『蛇の道』を、フランスの映画制作会社CINEFRANCE STUDIOSとKADOKAWAによる日仏共同製作で、フランス映画としてセルフリメイクしたもの。何者かによって8歳の愛娘を殺された父アルベール・バシュレが偶然出会った精神科医の新島小夜子の協力を得て、犯人を突き止め復讐することを生きがいに殺意を燃やし、とある財団の関係者たちを2人で拉致していく中で、次第に真相が明らかになっていくというあらすじだ。
新島役に柴咲コウ、アルベール役にダミアン・ボナールがキャスティング。
第2弾キャストは西島秀俊と青木崇高。西島はパリで精神科医として働く小夜子のもとに通う患者・吉村役、青木は小夜子の夫・宗一郎役を演じた。
場面写真では、小夜子のもとへ診察に訪れた吉村が虚ろな目を浮かべる姿、小夜子の側面に立って見下ろす姿、宗一郎がパソコンに向かいパリに住む小夜子に語りかける姿が確認できる。
メイン画像:© 2024 CINÉFRANCE STUDIOS – KADOKAWA CORPORATION – TARANTULA
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【黒沢清監督のコメント】
西島さん、青木さん、共にたった一日のパリロケでしたが、この映画に素晴らしい多様性と華やかさと、そしてただならぬ緊張感とをもたらしてくれました。現場では、柴咲さんも久しぶりの日本語の芝居でずい分リラックスしていらっしゃいましたが、いざカメラが回り始めると、互いの腹を探り合うような、お二人との不穏なやりとりに、フランス人スタッフたちもただただ圧倒されていたようです。
【西島秀俊のコメント】
黒沢監督と再びご一緒できたこと大変嬉しく思います。
『蛇の道』はとても好きな作品です。あの復讐の物語が再び描かれる。しかも舞台はフランスということを聞き、驚き興奮しました。
私が演じた吉村は、監督が実際に会ったことのある人物にインスパイアされて出来上がったと伺い、現場で一緒に人物像を作り上げていきました。作品をご覧になる皆様に吉村という人間がどのように映るのかとても興味があります。そして柴咲さんと再び共演し、その鋭い感性と高い集中力に引き込まれる事で、小夜子と吉村の独特の緊張感を生み出すことが出来たのではないかと感じています。
『蛇の道』は復讐の果てにはいったい何があるのかが描かれています。これまでに見たことのない物語が待っていると思います。
【青木崇高のコメント】
緊張と狂気をはらんだ物語とは全く違って、現場の雰囲気は監督のお人柄が映し出されているような、とても温かく心地のよいものでした。
フランスの現地スタッフに敬意を払いながら、1カットずつ丁寧に撮られる姿はとても印象的でした。
主演の柴咲さんは、撮影前からしばらくフランスで生活されていたからなのでしょう、佇まいがしっかりと馴染んでいて、大変驚きました。また立ち姿がとても美しく感じました。
国内外に多くのファンを持つ黒沢清監督の作品に関われたこと、同じ日本人としてとても誇らしく思いました。
この映画を世界のより多くの方に観ていただきたいです。
メイン画像:© 2024 CINÉFRANCE STUDIOS – KADOKAWA CORPORATION – TARANTULA
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