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4月の今こそ夏に備えて「エアコンの試運転」を 推奨する理由をメーカーに聞いてみた

2024年04月08日 19:30  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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今年の4月は全国的に例年より気温が高く、汗ばむ陽気の日もある。とはいえ、エアコンの出番には早いだろう。

ところが、そんな今こそエアコンを試運転したほうがいいという。夏場に備えて、動くかしっかり確認したほうがいい、とのことだが、なぜこの時期にやる必要があるのか。エアコン試運転を呼びかけるシャープに話を聞いた。

7月に入って修理しようとしても……

シャープ広報部の担当者は、4月にエアコンの試運転を呼びかける理由について、このように話す。

「暑くなってからエアコンを使ってみて動かないとなった場合、その頃に修理の問い合わせが殺到しますから、すぐに修理を申し込んでも長いと数週間ほどお待たせしてしまうことがあります。例年、猛暑のなかエアコンを使えなくなるお客様が結構いらっしゃるので、早めの試運転を推奨しています」

真夏に1日でもエアコンが使えなければつらい。それが数週間続くとは想像を絶する。しかし、試運転の重要性をわかっていても後回しにしてしまう人も多いだろう。では、遅くともいつまでに試運転を行えば安全なのだろうか。

「修理の数が増える時期は、傾向としては4月から6月にかけてだんだんと修理の問い合わせ数が上昇し、7月にピークになります」

ずぼらな人も、どんなに遅くとも6月には試運転を済ませておきたいところだ。早めに試運転しておくことで、スムーズに修理が受けられるだけでなく、こんなメリットもある。

「早めにメンテナンスしてエアコンのなかをきれいにしておくと、エアコンを稼働したときに冷房の効率が高まるんです。安全に運転できるだけでなく、省エネにもつながります。そういった意味でも修理のお問い合わせが増える前に、なるべく早めにエアコンの試運転を推奨している次第です」

自分でエアコンのフィルター掃除をするだけでも省エネ効果が高まる。経済産業省の資源エネルギー庁によると、2.2キロワットのエアコンの場合、フィルターを月に1、2回掃除すると年間で約990円の節約になるそうだ。

シャープではフィルターを水洗いして日陰でよく乾かすよう勧めている。フィルター自動掃除運転を使用している場合には半年に1回、汚れ具合を見て、自動掃除運転を使用していない場合には2週間に1回を目安に掃除するといいようだ。

スーパーで「たけのこ」を見かけるようになったら試運転

今回シャープでは、エアコンの試運転の推奨タイミングを分かりやすくするため、スーパーなどで「たけのこ」を見かけたら、試運転するように呼びかけている。「そうめん」が店頭に出てからでは遅いようだ。

同社は、LINEヤフーの行動ビッグデータを使って、「エアコン 故障」と、春から夏に食卓に上る機会の多い「そうめん」「たけのこ」の検索数を比較した。すると「エアコン 故障」と「そうめん」はほぼ同じ時期にピークを迎え、一方で「たけのこ」の検索数は「エアコン 故障」の3カ月前にピークとなることがわかった。

地域にもよるが、都内ではすでに「たけのこ」が店頭に並んでおり、できるだけ早めの試運転を心がけたい。試運転の目安は、シャープでは「設定温度18度の冷房運転を約10分間」を推奨している。

また、4月10日はエアコンメーカーの業界団体である日本冷凍空調工業会が定める「エアコン試運転の日」なのだとか。これを機に、家やオフィスのエアコンの試運転をしてみてはどうだろうか。