多様な働き方や福利厚生が充実しているイメージのあるITエンジニア。しかし、中にはブラックな現場もあるようだ。
東京都に住むITエンジニアの男性(50代前半/正社員・職員/年収100万円未満)は、SEとして運用保守の仕事をしていたが、怒号の鳴り響く現場で難聴になり、3か月で退職を余儀なくされたという。(文:國伊レン)
「申し分ない給与を提示されたが、これ以上勤務すると体が壊れる直前の状態に…」
この現場はどうやら、職場のルールが曖昧だったようだ。
「勤務開始時間と終了時間が不明確で、その時間になっても上長以下、他のメンバーが出社しないことが多かった」
「全員が職人気質過ぎて時間通りに出勤しない、報連相はほとんどなし。あっても事後報告程度」
こうした労働環境だったため、会話がほとんどなく、意思疎通が難しかったようだ。他の社員が何をやったのかを調べるためには「作業証跡から何をやったのかを追っていくしかなかった」と振り返る。
また、この現場では常にプロジェクトが炎上し、関係者が対応に見舞われており「怒鳴り声や机を叩く音が常にオフィス内に響いていた」。しかも、よりによってその怒号が「自席の後ろで毎日展開されていた」こともあり、男性は難聴になってしまった。
「申し分ない給与を提示されたが、これ以上勤務すると体が壊れる直前の状態になったため、現場からの撤退を決断」
「現場に出ている時は毎日頭痛が酷く、体調もすぐれなかったが、やめた後、頭痛はおさまってきており、難聴は少しずつではあるがおさまりつつある」
と語る男性。働き方改革により多様な勤務形態が可能になったが、最低限の制度やルールが整っていないと業務全般に悪影響をきたすだろう。
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