2025年卒業予定の大学生、大学院生の就職活動状況は、現時点でどうなっているだろうか。まずは1社から内々定をもらうべく、就活に勤しんでいることだろう。
マイナビは4月5日、大学3年生、大学院1年生を対象にした調査結果を発表した。調査は3月に実施し、文系男子586人、文系女子1355人、理系男子441人、理系女子581人、合計2963人の有効回答を得た。
3月時点での内々定率は47.4%だった。前年同月より17.4ポイント増え、先月に引き続き前年を大きく上回って推移している。内々定保有者のうち就活を継続すると答えた割合は59%だった。前年同月より11.1ポイント減少したものの、6割近い学生が就活を継続する意向だ。
職種別コースへの応募は「入社後のミスマッチの心配がなく安心感がある」
「配属ガチャ」と揶揄されるように、新卒入社の場合、最初にどこへ配属されるかでその後のキャリアが左右されがちだ。そのため最近では、新卒採用においても職種別、コース別での採用を導入する大手企業が少なくない。
そこで調査では、「職種別コースへの応募」について感想を聞いたところ、「志望職種が決まっており、仕事内容も理解できたので応募しやすかった」が最多で45.5%だった。回答者からは、
「入社後のミスマッチの心配がなく安心感がある」
「志望職種を決めて面接を行うことで、より明確に自分の今後のプランや、どのように活躍できるかを表現しやすく感じた」
といった意見が上がった。たしかに、配属先でのミスマッチは起こりにくいだろう。事前の準備についても、「その職種に絞って面接対策を行うことができるため、準備がやりやすかった」とメリットを感じたようだ。
調査では、就活時に「ChatGPT」などの「対話形式で生成系AIが質問に答えるサービス」の利用経験も聞いた。すると35.2%が利用したと回答し、前年より16.8ポイント増えた。就活時にも生成系AIの利用が広がっているようだが、企業側からは「使い方に気を付けたうえで活用してほしい」という声も上がっている。エントリーシートの作成に生成系AIを利用する学生は増えているが、頼りきるのではなく、自分自身で推敲することも忘れてはいけないだろう。