トップへ

こいつ……動くぞ!リモコンで操作できる「動くマウス」爆誕

2024年04月04日 18:00  おたくま経済新聞

おたくま経済新聞

こいつ……動くぞ!リモコンで操作できる「動くマウス」爆誕

 フリーランスのフロントエンドエンジニアとして働く、Xユーザーの君塚史高さん(@ki_230)。プライベートでは、試しに作った作品をSNSにて公開しています。


 そんな君塚さんがある日爆誕させたのは、「動くマウス」。ネズミのマウスじゃなく、パソコン機器のマウスの方を動かせるようにしたのです。しかもPS5のコントローラーで操作できます。


【その他の画像・さらに詳しい元の記事はこちら】


 君塚さんは、「制作系の大学院」を卒業してから、デジタルコンテンツ制作を趣味にしており、今年は「毎月最低1つは作ったものをSNSで公開する」のが目標。


 今回投稿された「動くマウス」は、3月分の作品として発表したそうです。


 毎月1つの作品発表を目標にしているものの、そう良いアイデアがポンポン思いつくわけはありません。3月に入ってから、しばらく悩んでいたそうですが、ふと閃いたのが「マウスでマウスを動かしたら、“マウス to マウス”だ」。


 こうしてネーミングが先行しての開発でしたが、アイデアが固まったのは3月28日の朝。自分で決めた締め切りまであと3日しかありません。


 急いで開発を始めるも、28日の段階では、自走機能を持ったマウス型ラジコン部分しか完成しなかったそうです。


 しかし、もたもたしていると「1か月1作品」の目標が3月で終わってしまいます。そこでとりあえずできた部分までの公開を決意。PS5のコントローラーで操作してみたのが投稿した動画だそうです。


 動画ではリモコン操作に従って、マウスが前に進んだり、カーブしたり、さらにはバックする様子までが紹介されています。映像だけだとなんだかシュール。でもついつい見入ってしまいます。


 筆者としてはこれでも十分なクオリティだと感じました。しかも動かせるマウスなんて可愛くて完成品にしか見えないのですが、やはり君塚さんにとっては「現段階では全く用途不明な制作途中のものです」とのこと。他からみて十分でも、やはりこの辺は流石クリエイター。まだ納得のいく段階ではないそうです。


 とはいえ、作り方や仕組みなど、気になる点が多数。作り方についてダメ元でお聞きしたところ、快く教えてくださいました。次からが制作に関するインタビュー部分です。


―― 「動くマウス」はとても面白い作品だと感じました。作り方や仕組みなどお聞きしてもよろしいでしょうか?


マウスを分解して、筐体の中にtoioを入れています。


toioを固定する治具は、3Dプリンタで作成しました。


PS5のコントローラーのジョイスティックの入力をtoioに送信するプログラムは自作しました。


toioは2輪なので、コントローラーのLスティックで左の車輪、Rスティックで右側の車輪を動かすようにプログラムを組んでいます。なので、戦車のラジコンのように操作できます。


―― このマウスは、マウスとしての機能は残してあるのでしょうか?


動画で公開しているものは、マウスの基盤とtoioを入れ替えてしまっているので、マウスとしての機能を持っていません。本当に用途不明です。(そもそも、マウスの機能を持っていたとしても用途不明ですが)


マウスの基盤の組み込みにも挑戦してみたのですが、


・サイズが大きくなってしまう


・toioは真横に進むことができないので、ほぼ上下のカーソル移動しかできない


という問題があったため、3月の時点ではマウスの機能は泣く泣く諦めました。


―― 作る上で、こだわった点と苦労した点を教えてください。


こだわりとは違うかもしれないですが、3Dプリントした治具は作って良かったなと思いました。


見た目は不恰好ですが、しっかりマウスとtoioを固定できますし、偶然にも重心がいい感じの位置で、マウスの動きが可愛くなりました。


苦労している点は現在進行形ですが、マウスの機能を搭載するところと、入力をマウスにするところです。


最終的には、ちゃんとカーソルを操作できるようにするか、当初のコンセプト通り、マウスでマウスを操作できるようにしたいと思っています。


―― マウスでマウスを操作できると、シュールだけど面白いですね。完成が楽しみです。ちなみに現段階での満足度はどのくらいでしょうか?


○ 自走するマウス


× マウスで操作する or カーソルを移動させることができる


なので、満足度は5割です。


でも予想外に可愛い動きになったので、小学生の娘に好評です。もうちょっと満足度に加点を加えても良いかもしれません。


* * * * *


 「1か月1作品」を目標に掲げている君塚さん。当初の目標である「マウス to マウス」が完成するのはまだ先のことになりそうですが、完成した暁にはシュールな映像でSNSを湧かせてくれるのではないでしょうか。今から完成が楽しみです。



<記事化協力>
君塚史高さん(@ki_230)


(天野芽衣子)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 天野芽衣子 | 配信元URL:https://otakei.otakuma.net/archives/2024040407.html