ネガティブ発言が多い人と一緒にいると気が滅入ってしまう。身内の悪口ばかりの旧友と距離を置いたと明かすのは、埼玉県の60代後半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収100万円未満)だ。
「友人は多少こだわりが強いものの、どちらかといえば大らかな性格と理解していたつもりでしたが、4年前に仕事をリタイアしてから友人に少しずつ異変が出てきました」
女性いわく、一時期は毎朝のように友人から電話が入っていた。わざわざ電話をしてまで頻繁に悪口を聞かされては、嫌気がさすのも仕方がない。(文:福岡ちはや)
「こんなマンションくらいキャッシュで買えるわ」お金があるアピールも…
友人は以前から夫や姑との折り合いが悪かったが、大きなトラブルはなく、何かあっても「頭が悪い人たちだから」と笑い飛ばしていたそうだ。しかし、友人はリタイアした頃から、ものすごい被害を被っているかのごとく女性に同じ話を繰り返すようになり、「私は徐々に、自己憐憫・責任転嫁としか感じられず、共感できなくなりました」という女性。
「(友人は)旅行の際も、家族には実家へ行くと嘘をついて来ています。『長年働いて、子育ても無事に済ませ、家事も頑張ってきたのだから、胸を張って旅行へ行ってきますと言えばいいのでは?』と言っても、『あの人たちには私のことを何一つ悪く言われたくない』と言います」
また、女性は友人の日頃の発言も気になっていた。「実家がアパート経営をしているので私にはお金がある」「(建設中のマンションを見て)こんなマンションくらいキャッシュで買えるわ」などと、やたらお金があるアピールをしてくるのだ。それを聞いて、女性は「お金には困らないんだから」と別居や離婚をすすめたこともあったが、友人は「そういう家系ではないから無理」と答えた。こうして、友人に対する女性の見方は変わっていった。
「共働きで経済的に潤ってきたのは、同居のお義母さんが子育てに協力してくれたから。旦那さんが40年以上真面目に働き、お給料をすべて友人に渡してくれたから。その感謝の気持ちがまったくない友人には、何を言っても無駄なのだと感じるようになりました」
「決定的だったのは『姑はどうせろくな死に方しないわよ』と憎々しげに言ったことです。ひとさまの生死に対して決して言ってはならない言葉だと私は思ってますので、『もう無理だ』と」
女性は「この数か月は月に一度くらいだけ、当たり障りのないLINEのやり取りをしています。悪口に夢中だった友人も、何かを感じているのだと思います」とし、
「この年齢で新たに親しい友人を作るのは難しいことなのでさみしさはありますが、幸いほかにも穏やかに会話できる友人たちがいてくれるので助かっています」
と近況を書いていた。
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