トップへ

子育て家庭の救世主「食洗機」を買ったら、想定外の追加出費に絶句した

2024年03月26日 06:10  キャリコネニュース

キャリコネニュース

仕事に子育てに、夫婦の忙しい日々を解消しようと「食洗機」を購入した。しかし、注文からすでに2カ月が経過したにもかかわらず、いまだに我が家の台所には、食洗機が設置されていない。配送の遅れが原因ではない。むしろ食洗機は、一度は台所までやってきたのだ。他の食洗機購入者が同じ目に遭わないように、ここに我が家の失敗を記しておこうと思う。(文:広中務)

代わる代わるやってくる業者から「これは無理です」と告げられる

食洗機は、量販店で購入した。ファミリー向けで、キッチンの蛇口を分岐させ、そこから水を引くタイプだ。

本体を設置する前に、取り付け業者による「事前確認」があり、スタッフがキッチン蛇口を確認しにやって来て「問題ない」と言ってくれた。

そのとき確かに「固着して外せない場合は、水道工事業者にお願いしていただきます」という話も出たのだが、あくまでサラッと「念のため」という感じで告げられたので、うちは大丈夫だろうと思い込んでいた。

うちのキッチンに食洗機がやってきたのは、それから一週間後のことだった。玄関に台車で運ばれてきた食洗機のダンボールを見て、期待感が高まった。皿洗いが劇的に楽になるのだ。これは興奮せざるを得ない。しかし、工事の様子を見まもっていると、雲行きが怪しくなってきた。工事スタッフの顔には次第に焦りが浮かんできたのだ。聞けば、「蛇口の部分が全く動かない」という。

取り付け業者のスタッフは1時間くらい粘ってくれた。最後には私自身も手を貸して、一緒に工具を支えた。彼は「これでダメなら無理です」というところまで必死に頑張ってくれた……のだが、結果としては1ミリも動かずじまいだった。もはや、ここまで。

しかたなく、水道工事業者に連絡し、蛇口の修理が終わってから、あらためて取り付け工事をすることになった。すぐ眼の前にあった食洗機は、持ち帰られて去っていった。食洗機が置かれるはずだったスペースは、ぽっかりと虚しく空いたままだった。

このタイプ、水道業者の間でも「外れない」として評判になっているそう

さて、気を取り直して水道工事業者だ。悪質な業者もいると聞く。こういう時に役立つのは、自治体の水道局だ。水道局には登録の指定業者がいるからだ。早速、水道局に電話をしてみると東京都では業者が協働で運営する「メンテナンスセンター」が窓口だという。改めて、こちらに電話するとすぐに業者を紹介してくれた。

これで一安心……と思いきや、ダメだった。うちの蛇口は、プロの水道工事業者でも対応できないものだった。

業者の指示通り、「蛇口の型番と写真を撮ってメールで送ったところ、「これはうちでは外せません。メーカーなら専門スタッフがいるので、できるはず」と電話で返信があった。

すぐメーカーに連絡した。すると、一週間後に修理スタッフが来てくれた。個人的には、さすがにこれで、解決するだろうと思った。なにせ、うちの蛇口を作ったのは大手メーカーで、蛇口自体もどこにでもあるような、とりたてて複雑なものでない製品だからだ。

メーカーの修理スタッフは、手慣れた風に、様々な工具を取り出していく。私はそれを見てホッとしていた。もう大丈夫だ。しかし、結果は予想とまるで反するものだった。15分くらい経ったところで、スタッフはあっさり降参した。

「無理です。これは、蛇口を総取っ替えするしかありません」

心の中では、お前のところの製品なのに、もうちょっと頑張れよと言いたくなった。しかし、「できないものはできない」のである。メーカーの修理スタッフも心の中では忸怩たる思いをしているに違いないのだ。

こうして、我が家は「最終手段・蛇口総とっかえ」をすることになった。うちのキッチンは、まだフルリフォームしてから10年程度しか経っていない。まさか、メンテナンスすらできないレベルで、ここまで蛇口がカチカチに固まっているとは想像もしなかった。なぜなのだ。

総取っ替え工事により、外れなかった蛇口がついに動いた

紆余曲折を経てたどり着いたリフォーム業者からは「蛇口取り替え工事、総額5万8000円」の見積もりをもらった。ある程度覚悟はしていたが、食洗機本体の8万9000円と、同時に購入した分岐水栓1万7000円を加えると、合わせて16万4000円。痛すぎる。涙が出る。

それでもリフォームは無事終わった。やっと来週、食洗機取り付け工事が予定されている。さすがにここまで来れば、取り付けられないということはないだろう。しかし、購入日からすでに2カ月。ここまで出費がかさみ、ここまで問題が長引くとは想像もしていなかったし、何度もやり取りをすることになって、無駄に疲れた。

みなさんも食洗機を買うときには、「取り付けに手こずるかもしれない」ということを、頭の片隅にいれておいてほしい。

そして3月20日。ついについに食洗機は設置された。しかし、喜んでいる間もなく、今度は仕事で使っているパソコンの液晶モニタが壊れたのであった……。人生うまくいかないもんだな。

入居時にリフォームしてもらってから10年余り。長い間、ご苦労様