どれだけ濃い時間を過ごしていても、関係が切れてしまうこともある。
兵庫県の50代後半の女性(医療・福祉・介護/年収150万円)は「高校の時の部活の仲間」のうちの1人と絶縁した出来事を明かす。
「全国大会にも出場する強豪校で、日々泣いたり喧嘩したりしながらも同学年のメンバーは全員仲良く、全員で交換日記を回していた高校時代。その仲間のうち一番運動神経の良いメンバーで、彼女とは1年2年とも同じクラスでした。当然同じグループで行動し、たくさんの楽しい思い出もあります」
青春時代を共に過ごした友人とどうして絶縁することになってしまったのだろうか。(文:谷城ヤエ)
「もう2度と彼女には会いたい気持ちは湧きません」
卒業後も「中でも気の合う同学年メンバー」とは会う機会があったが、
「彼女は少し空気が読めない性格で、要らぬ発言がたまにあるため、その集まりには呼んでいませんでした」
と振り返る。そんな中、
「卒業して20年くらい経った時に地方に越したメンバーが帰省する機会があり、私が段取りして全員に声をかけ、全員参加の集まりがありました。とても久しぶりで楽しみでした」
久しぶりに例の友人とも会うことになった女性。
「ですが、その話の中で修学旅行の思い出話になり、その彼女が言ったのです。『○○(女性の名前)って同じクラスだったっけ?全く思い出とかないけど』と」
「一緒に撮った写真も、一緒に過ごした思い出も私はたくさん覚えているのに、彼女の中には私はいなかった存在だったと」
周りのメンバーが気を遣って「さすがに忘れたんは失礼だ」「ボケが始まったんじゃない」とフォローを入れたが友人は「私の記憶には○○は全く残ってないわ」の一点張りだったそう。
「『全く覚えていないとか、嘘でしょ。寂しいな』と言いながら、さすがに私が真顔になっていたのでしょう。他のメンバーは話を慌てて変えましたが、その後の空気はシーンとなりました。でも彼女はケロリとしていました」
友人は女性を傷つけたことにすら気づいていなかったのだろうか。友人の意図はわからないが、例え本当に覚えていなかったとしても必要のない発言だということは言うまでもない。その後の集まりでは、「誰ももう彼女を呼ぼうとは言い出さなくなりました」とし、ある意味で当然の結末を迎えた。女性も「私ももう2度と彼女には会いたい気持ちは湧きません」としつつも、最後にやるせない気持ちをこう吐露した。
「あの頃の若い気持ちや思い出を全員で共有できない寂しさはありますが、同窓会でもし会う機会があったとしても、きっと声はかけないだろうと思います。私のあの時代の思い出からはもう彼女は消去したのですから」
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