Text by CINRA編集部
カルロス・サウラ監督の映画『情熱の王国』『壁は語る』が6月1日より東京・渋谷のユーロスペースほかにて公開される。
両作品は昨年2月10日に91歳で亡くなったスペインの映画監督カルロス・サウラが最後に作った映画。サウラ監督の追悼企画『VIVA SAURA!~未来に生きるシネアスタ~』として公開される。「シネアスタ」とはスペイン語で「映画人」の意味。
『情熱の王国』は撮影監督のヴィットリオ・ストラーロと最後のタッグを組み、メキシコを舞台に撮った最後のフィクション。メキシコ音楽がふんだんに流れる音楽劇を作り上げるさまを描き、演出家や振付師の葛藤、オーディションに挑む若者たちの競争と、そこから頭角を現す男女3人の肉体とダンス、光と影を捉えている。
『壁は語る』はサウラ監督の遺作となるドキュメンタリー。先史時代に描かれた洞窟の壁画から現代のグラフィティまでを、サウラ監督自らが旅し、「なぜ、人は壁に描くのか」という問いを追い求めていく。アーティストのミケル・バルセロや、グラフィティを描くZeta、Musa71、アーバンクリエイターのSuso33などが出演。スペインの洞窟から街中に至るまで様々な「壁画」を堪能できる。