トップへ

『SC63』北米デビュー直前の衝撃、ランボルギーニMS責任者ジョルジオ・サンナが退職

2024年03月15日 06:40  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

ロマン・グロージャン、アンドレア・カルダレッリ、マッテオ・カイローリがドライブするランボルギーニのLMDhカー『SC63』。WECではひと足早くレースデビューを飾った
 ランボルギーニは3月14日、長年にわたり同社のモータースポーツ部門“ランボルギーニ・スクアドラ・コルセ”を率いてきたジョルジオ・サンナが職を辞し、イタリアのブランドから離れたことを明らかにした。

 サンナの正式な後任は決まっておらず、ランボルギーニのチーフテクニアルオフィサーであるルーベン・モールが、暫定的に新しいモータースポーツ責任者に任命された。

 このニュースは14日(木)の朝、イタリアのメーカーによって確認されている。ランボルギーニの広報担当者によると、サンナは今月初めにカタールで行われたWEC世界耐久選手権開幕戦、ランボルギーニにとっては同ブランド初のプロトタイプレーシングカーとなる『SC63』のコンペティションデビューに“個人的な理由”で出席していなかった。

 これまでのところ、サンナの退職理由は明らかにされていない。このためWECカタールに姿を見せなかったことと、今回の動きが関連するかどうかは現時点ではわからない。

 元レーシングカートドライバーからランボルギーニのテストドライバーに転身したサンナは、2015年にモータースポーツ部門の責任者に任命された。彼はランボルギーニ・スクアドラ・コルセを今日のモータースポーツ界における現在の地位へと導いた人物として知られ、その功績は大いに評価されている。

 この中には、ヨーロッパ、北米、アジアで開催され成功を収めているランボルギーニ・スーパートロフェオ・シリーズのバンパーグリッド、ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2によるグローバルなカスタマー・プログラム、そしてWECハイパーカーに続き今週末のセブリング12時間レースでIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスにデビューするSC63の登場が含まれる。

 サンナの離脱は、ランボルギーニの北米モータースポーツ部門でシニアマネージャーを務めていたクリス・ウォードが2023年10月に同社を去って以来、この6カ月間で2度目のモータースポーツ部門幹部による退職となる。なお、同氏が空けたポジションはまだ埋まっていない。

 ウォードはその後、IMSA傘下のヒストリック・スポーツカー・レーシング(HSR)の社長に就任している。