「トラサルディ」が伊ミログリオグループ傘下に、買収金額は非公開

　伊アパレル企業「ミログリオグループ（MIROGLIO GROUP）」が、伊ファッションブランド「トラサルディ（TRUSSARDI）」を買収したと現地時間3月12日に発表した。取得額は明かされていない。

　ミログリオグループは1947年にイタリアで創業。「エレナ ミロ（ELENA MIRO）」や「キャラクテレ（CARACTERE）」など9つのブランドと4つの生産工場、1100の店舗を運営している。
　トラサルディは、1911年に革手袋製造メーカーとしてイタリアで設立。創業者ダンテ・トラサルディ（Dante Trussardi）以降長らくファミリービジネスを展開してきたが、2019年2月に経営悪化によって伊投資会社クアトロアール（QuattroR）に株式の60％を売却。それでも業績悪化は止まらず、2023年には事業再建計画を債券団に提出していた。今年1月には、ミログリオグループによる買収の噂が海外メディアなどで報じられ、今回の買収に至った。
　今回の取引範囲には、イタリア国内にある15のトラサルディ直営店、ブランドアーカイブ、ライセンス事業などが含まれており、トラサルディはミログリオグループの傘下に入る。ミログリオグループCEOのアルベルト・ラッカ（Alberto Racca）は、「トラサルディの買収を発表できることを誇りに思う。今後、トラサルディのレザー製品部門を拡大させ、主要市場であるイタリア、東ヨーロッパ、中東において、より多様性を持った成長戦略に注力する」とコメントしている。