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友人にマルチ商法に誘われ「トータル30万円くらい払った」という女性が縁切りするまで

2024年03月13日 18:00  キャリコネニュース

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ネットワークビジネスの勧誘は大抵は警戒するが、相手が友人だと油断してしまうことがある。

「ネットワークビジネスにはまった友人と絶縁しました」と告白したのは、静岡県在住の40代前半の女性(営業/年収500万円)。幼稚園から高校まで一緒だった幼なじみ(以下、A)に誘われて、ネットワークビジネスを始めた。ところが……

「5年ほど特に活動することもなく毎月会費を支払い続け…トータル30万円くらい払ったと思います。最初こそセミナー(有料)のお誘いなどもありましたが、参加しても有益になることもなく…欠席ばかりしてたら、だんだんAからの連絡もなくなっていきました」

「ちょうどいい仕事があるから話を聞いて」喫茶店に行ったら、知らないオジサンが

高校を卒業後、女性は進学、Aはフリーターと進路は違っても、Aの実家が居酒屋だったので友人数名と年に1、2回ほど集まっていた。Aにネットワークビジネスに誘われたときのことを

「私が10年くらい前に保険のセールスレディを始めた頃、収入も心配だったので副業を探してました。そこに『ちょうどいい仕事があるから話を聞いて』と言われ…単発のバイトとかあるのかな~と勝手にイメージしながら指定された喫茶店に行くと、お約束の知らないオジサンがいて一方的に説明されました」

と回想。自身を「断れない性格だった」とし、「高校からの共通の友人Bも誘ったらどうか」と提案した、と続けた。Bからすると迷惑な話ではあるが、1人でネットワークビジネスに加わるのは不安だったのだろう。

結局、Bの夫が入会した。するとAに、

「(女性に)先に声をかけたからBの旦那より先に登録してほしい。Bの旦那もやる気を出してるし、順番が上の方が有利だから…」

と言われた女性は、Bの夫を「私の下に付けるのか」と思い登録した。マルチ商法はピラミッド型の組織であり、上にいくほどお金をもらえる仕組みだ。そのため女性は早めに登録したようだが、Aは結局自分の下にBの夫を付けていたことを知る。

それでも女性は退会しようとは思わなかったようで、5年ほども続けた。その間は特に活動することもなく、毎月会費を払い続け、有料セミナーにも参加した。結果的に30万円も失ったことに気づき、ようやく目が覚めたようだ。退会に至るまでの経緯をこう書いている。

「ついに退会を考えAにLINEしたところ、『お金に困ってないなら続けてよ…』と返され、退会を決意。会費を払わなければ失効するため支払わないつもりでいた1か月後、失効期限2時間前にLINEが来て …『LINEでやめるとかヒドイよ、電話くらい欲しかった』と」

Aになじられ、「自分もLINEしかしてないよね?しかも1か月も前に退会の意思を伝えてあるのに今まで何も言ってこなかったのに?」と苛立った女性は、Aとの縁を切ることを決めた。

女性と同時にネットワークビジネスを始めたBの夫については、「ちなみにBちゃん夫婦もいろいろあったようで(中略)もうAとは連絡取ってないそうです」とし、Aは女性だけでなくBも失った。

「昔から自己中なところはありましたが、ネットワークビジネスを始めて人との縁もビジネスになってしまったんだなと思いました」

ちなみに、B夫婦は「ほかのグループで入り直して続けてます」と女性は明かした。ネットワークビジネスに旨味を感じたのかもしれない。しかしBも友人であるAと縁を切ったということは、やはりお金の問題が絡むと友情は終わってしまうのだろう。

キャリコネニュースでは「友人と絶縁したことがある人」をテーマにアンケートを行っています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/LQ1RHMHG