安いもやしを多用し、肉の代わりに豆腐を使ったり――。テレビの情報番組などで節約レシピが度々取り上げられている。物価が高騰するなか、それだけ興味のある人が多いのだろうが、複雑な心境の人もいるようで……。
「節約料理とか腹立つ」というトピックスが「みんなの悩み、みんなで解決 お悩み解決掲示板」に3月上旬に立てられた。主婦であるトピ主は、こう続けた。
「主婦がよく最近テレビやSNSなどでバズる節約レシピ。あれ、私からしたら、旦那や家族が寛大だから成り立つ。うちの旦那は、肉の代わりに豆腐……とかありえない。レシピを作る嫁もすごいが、それ以上に受け入れる家族がありがたい」
家族が嫌がるから節約レシピは自分にとって現実的ではない、というトピ主の気持ちに共感できる人もいるのではないだろうか。トピ主は、「節約って主婦アイデアだけじゃなく、家族協力あってですよね」と繰り返した。
「ブロッコリーの芯を使った料理もダメだった」
このトピックスに共感の声が続々と寄せられている。ある回答者の夫は、豆腐ハンバーグを出すと「明らかにテンション落ちる」ため、ハンバーグに使う卵を安売りのものを使うというように、夫にバレない程度の節約に留めているようだ。ハンバーグのほかにも、「ブロッコリーの芯を使った料理もダメだった」と嘆く回答者もいた。
「節約料理って値段は安いけど別物料理」と節約料理自体に疑問を持つ人はほかにもいる。この回答者は、「いらぬかさましされるより量が減った方が美味しい」と家族に言われるそう。やはり、仮に代用レシピでも栄養が補えるとしても“普通に肉が食べたい”という欲求は思っている以上に強いようだ。
「1食50円台」の節約レシピも…
回答を読み進めると、節約料理を食べてくれない家族をもつ人たちは思いのほか多いことがうかがえる。それは、この掲示板に限ったことではないようだ。
ヤフー知恵袋には「ネットに影響された妻の節約料理に家族全員がウンザリしています!」という投稿もある。自身の年収は550万円で妻の年収は120万円で、中3と中1の息子2人という食べ盛りの子どもたちがいながら、妻は「消費を4万におさえる」と宣言。それ以降、「食卓がヒドい」と投稿者は嘆いている。こうした節約料理に対する反発の声は、ほかにもSNSやネット上で相次いでいる。
その一方で、現在もネットには多種多様な節約レシピが溢れており、「1食200円台」や、なかにか「1食50円台」と紹介しているものもある。しかし、美味しくなくて家族が食べてくれないと悩む妻や、こうした情報を見聞きした夫が食費の節約を強いてきて負担を感じる妻もいるのが実情のようだ。もちろん、夫と妻の立場が逆の場合もある。
何が正解なのかは、家庭によって変わってくるだろう。しかし、嫌がる家族に節約料理を強いて家庭の空気が悪くなってしまっては本末転倒ではないだろうか。【参照元:お悩み解決掲示板 https://onayamifree.com/】