面接中に突然キレる面接官は、上司になったときが思いやられる。到底一緒に働きたくはならないだろう。50代前半の男性(京都府/公務員/契約社/年収300万円)は、バス業界で働いていた頃、やはりバス会社への転職活動中に、信じられない面接を経験したそうだ。クレペリン検査と筆記試験、実技試験をパスした男性は、10日後に2次面接がある旨を伝えられたが、なんとそれから2日もしないうちに「2次面接に来い」と無茶な連絡を受けたという。
「バス会社ならドライバーの予定は最低1週間は決まってるし、アンタの会社もドライバーが突然休むと困るでしょうに、えらい自分勝手に『明日面接になりましたから』と……。業界として、他社が困ろうが構わないのかな」
まだ現職に勤務中だった男性は、これがきっかけでその会社に不信感を抱き始めたと見える。(文:福岡ちはや)
「そら困る!もう採用が決まってる」はあ?社長が怒鳴ったのに?
それでも男性はなんとかスケジュールを調整してもらい、2次面接にのぞんだ。面接は和やかに進んだが、ところどころに不可解な部分もあった。男性いわく、社長と思われる真ん中に座っている面接官と目線が合わなかったり、その左右の役員らしき面接官から「釣りしますか?」と意図のわからない質問をされたりしたそうだ。
「は?んなこと履歴書にも書いてない。特にしませんが何か?」
と当時の心境を振り返る。やがて健康の話題になり、男性が「特に健康に問題はないと思います。体重は中年で太りつつあります」と言ったとき、面接の雰囲気は一変した。
「今まで一言も口をきかなかった真ん中の人が、突然『なんで太るんや!』と怒鳴った。(中略)マズいことを言ったか?終わったか?と左右の役員さんの顔を見た。雰囲気的にその瞬間、理解した。『あーまたか』という(役員たちの)表情……。はーん、この会社、そこそこスケールがあるのに完全ワンマン社長だな、と」
面接終了後、人事担当者から「もし採用なら10日以内に入社手続きをしてください」と言われた男性は、2次面接のスケジュールについて異議を申し立てた。
「あのー、同業ならわかりますよね?最低1か月前の退職を言うのは当たり前だし、ドライバーのスケジュールもありますし。そもそも2次面接も10日から2週間先という話。それをわずか2日後に。無理に休みをとってきてるんです。同業なら、後砂をかけるような退職はまずいと思いますが」
それでも人事担当者は「当社はこのやり方です」の一辺倒だったため、面接で怒鳴られたことも気になっていた男性は、電話で「もう結構ですわ」と辞退の連絡を入れたそうだ。それに対する相手の返答は、「そら困る!もう採用が決まってる」という理解に苦しむ内容だった。男性は、
「はあ?社長が怒鳴ったのに?最後までわけのわからん会社だ。バス業界は狭いのにな」
と首をかしげるばかりだったようだ。
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