ロート製薬が3月1日に発表した妊活についての意識調査「妊活白書」がネットで話題だ。「子どもを望まない若年未婚男女は半数以上」という内容に注目が集まっている。
調査はインターネットで23年12月に行われ、全国の18~49歳の2万2453人(未婚・既婚含む)から回答を得た。18~29歳の未婚男女400人のうち、「将来、子どもをほしくない」と回答した割合が55.2%だった。この質問をするようになってから年々「欲しくない」の回答割合が増えており、4年目の今回で初めて半数を超えた。
一方で女性の収入との相関関係も見られた。「欲しくない」の回答割合は18~29歳の未婚女性では51.1%だったが、このうち個人の年収が300万円以上の層では27.9%まで下がっている。この話題にガールズちゃんねるではトピックが立ち、
「年収300万超えたら7割が子供欲しいんだ!なんじゃそりゃ。皆、子供欲しいんじゃん」
など、6000コメントを超える盛り上がりを見せた。
「子供はかわいいんだけど、『母親』という仕事が重い」
書き込みで多かったのは、「もう終わりだよこの国」と少子化の加速を嘆く声や、「わたしもいらない」と調査結果に納得するコメントだ。
「ほしくないっていうか関わりたくない」
「うるさいしストレスたまるし 絶対老けるもん」
「育てる自信がありません」
と子育てに対してネガティブな考えを持つ人の声が目立った。また近年では家事や子育ては夫婦で協力し合うべきという認識が広がったとはいえ、
「地震多いし夏暑すぎて 女もずっと働いて家事もしなきゃいけない風潮が辛いってのもあるかも」
「子供はかわいいんだけど、『母親』という仕事が重い」
など、依然として結婚生活は女性に負担が偏っている、と感じている人が多いことがうかがえた。
「子供は欲しいけど、子供のためにかかるであろうお金を稼ぐのがむり」
一方で、「私は欲しいけど」と子どもを持つことに前向きな人や、子持ち既婚者からの「私自身は子どもがいて良かったと思う」というコメントも一定数見受けられた。トピック内は、同じように「今も将来も子どもが欲しくない」と言っても、「本当に絶対に欲しくない」人と「本音を言えば欲しい」人に分かれているようだった。
というのも、子どもを望まない理由として「欲しい欲しくない以前に、それを考えられる次元にいない」という声があったからだ。恋人がいないという意味もあるだろうが、こんなコメントが象徴的だった。
「趣味や恋愛にお金や時間、気力を使う余力無い(中略)自分の事で精一杯」
「子供は欲しいけど、子供のためにかかるであろうお金を稼ぐのがむり」
また「自分の老後資金を貯めるので精一杯」という悲痛な声もある。やはり自分の収入と生活に心配がある状況ではそこまで考えられないものだろう。若年層の未婚男女に「子どもが欲しくない」人が半数を超える調査結果からは、若い世代の厳しい懐事情もうかがえた。