仕事、結婚、出産などに対する価値観は人それぞれ違うもの。そうとわかっていても、状況の変化により友人との関係がギクシャクすることもあるようだ。徳島県に住む30代前半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収100万円)には、よく遊ぶ友人が2人おり、「よく夜にドライブに行ったり、県外へ旅行に行ったり」と、頻繁に遊んでいた。それが3年前に、
「不妊治療の出来事を話していたらどうも価値観が合わなくなった」
と振り返った。(文:永本かおり)
「その話聞かないとダメ?」という雰囲気にどんどんなって…
しばらくして、友人のうち1人が「でき婚」した。一方で女性は、元々結婚していたが、「長い時間妊活をして子どもには恵まれず…」と明かす。ある日、女性は友人たちにこんな相談をした。
「本格的に病院での体外受精が始まったとき、着床してもなかなか育たない、心拍が止まるなど何回やっても上手くいかない悲しみを友達2人に聞いてもらいました」
しかし、「それがすべての間違い」だったと後悔することに。というのも、
「片方はでき婚で子どもがいて、片方は独身が好きで結婚をしないため、話をしても『またその話聞かないとダメ?』という雰囲気にどんどんなっていきました」
どうやら、置かれた状況の違いで共感してもらえなかったようだ。さらに女性は、
「友達が2人目を妊娠した際も、私に遠慮されたのか何も言ってもらえませんでした」
と書いた。友人なりの思いやりだったのかもしれないが、友人の態度は女性の自尊心を傷つけたようだ。
「私は2人にとっては何をするのにも気を使う人になっていました。そんな2人に連絡をとることもできなくなり、(その後)1年ほどで連絡をしましたが繋がらなくなってしまいました」
「10年以上の付き合いでしたが、こんなにもあっけなく切れてしまうんもんなんだなと思ってます」
その後、女性は妊娠でき、現在は育児に勤しんでいる様子。しかし友人たちを思い出すこともあるようで、
「あのとき相談しないほうがよかったのか、ストレスをためながら友達の育児の話を聞くべきだったのか、何が正解だったのかは未だにわかりません」
と吐露した。
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