「小学館と協議の結果、4月期としての制作を見送ることにいたしました」
2月21日、日本テレビからドラマの制作中止が発表された。4月期に、小学館が発行する西炯子先生の漫画『たーたん』を原作としたドラマを放送予定だったが、お蔵入りとなってしまった。
《大事な決定だと思います》
「ほかでもない、『セクシー田中さん』問題の余波です。原作者の芦原妃名子さんが脚本トラブルを訴えた直後に亡くなってしまった。日本テレビと小学館は“芦原さんを守れなかった”と世間からの風向きが厳しくなるばかりで、この状況下で再びタッグとなれば批判は避けられません。制作中止以外の選択肢はあり得なかったでしょう」(スポーツ紙記者、以下同)
26日に行われた日本テレビの定例会見でも、改めてこの件について言及があった。
「編成・制作担当の福田博之専務は“起きてしまった事案を前提として、目の前の作品をどうするかという検討した結果、企画を変えるという決心に至った”と説明。また、その代わりとして別ドラマを制作予定であると明かしました。ただ、どのような内容にするのかは検討中で、出演予定だったキャスト陣には“丁寧にご説明をして、お詫びをしている状況”とのことです」
『週刊文春』が報じたところによると、主演のムロツヨシのほかに、ディーン・フジオカや吉岡里帆らがキャスティングされていた。その吉岡は『たーたん』が制作中止となったことを受け、自身のインスタグラムで、
《大事な決定だと思います》
と綴ったのだった。
日本テレビの正式回答
「制作中止は賢明な判断ではありますが、4月期ドラマの放送開始まで1か月強しか時間は残されていません。その状況下で、1からドラマ制作に取り掛かるなどほぼ不可能。過去のドラマの再放送やバラエティ番組などで穴埋めするのかと思っていましたが……。いったいどんな手を使って放送にこぎつけるつもりなんでしょうか」(制作会社関係者)
『たーたん』に代わる新ドラマについて、「すでにキャストは決まっている」と声を潜めるのは日本テレビ関係者。
「『たーたん』でキャスティングされていた出演者の方々に、引き続き新ドラマのほうに出てもらうことで決まっているそうですよ。スタッフの方々やプロデューサーなど、制作チームにも変更はありません。中止になった作品のキャスティングを、別作品に鞍替えするという異例の対応ではありますが、プロデューサーチームによる説明の結果、納得して頂けたということでしょう」
『たーたん』と同じキャスト、スタッフでドラマを制作するという急転直下の決定。日本テレビに事実確認を求めたところ、
「番組制作過程の詳細に関してはお答えしておりません」
とのことだった。
情報解禁前から4月期の再注目作品となっている日本テレビの新ドラマ。いったいどのような内容に仕上がるのだろうか。