Text by CINRA編集部
A24製作の映画『関心領域』のポスター、予告編が到着した。
イギリスの作家マーティン・エイミスの同名小説を原案にジョナサン・グレイザー監督が10年の歳月をかけて映画化した『関心領域』は、アウシュヴィッツ強制収容所と壁一枚隔てた屋敷に住む収容所の所長とその家族の暮らしを描いた作品。原題でもある「The Zone of Interest(関心領域)」とは、第二次世界大戦中、ナチス親衛隊がポーランド・オシフィエンチム郊外にあるアウシュヴィッツ強制収容所群を取り囲む40平方キロメートルの地域を表現するために使った言葉だという。
ポスターには収容所の所長とその家族が緑生い茂る庭で過ごす様子が写し出されているが、収容所があるはずの壁の向こうは漆黒に塗りつぶされている。
予告編では「この映画を観たことは一生忘れないだろう」「どんなホラー映画よりも恐ろしい」「今世紀最も重要な映画」「目をそらしてはいけない」という海外映画評と共に、壁の向こうには何もないかのように暮らす家族の姿や、建物からあがる煙などが確認できる。
クリスティアン・フリーデルが収容所の所長ルドルフ・ヘス、ザンドラ・ヒュラーが妻ヘドウィグを演じた『関心領域』は5月24日から新宿ピカデリーほか全国で公開。『第96回アカデミー賞®』作品賞、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞、音響賞にノミネートされている。配給はハピネットファントム・スタジオ。