2024年02月27日 10:50 弁護士ドットコム
ロンドン五輪(2012年)のボクシング・ミドル級で金メダル獲得という快挙を成し遂げた元プロボクサー・村田諒太さんの不倫騒動を『FLASH』が報じた。記事によれば、村田さんには妻子がいるものの、10年来の知り合い女性と不倫関係にあったという。
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同誌の取材に対して、村田さんは「相手はすでに離婚されており、交際を開始した当時から婚姻関係は破綻していると聞いていました。すでに妻も含めた三者間での話し合いにより解決済みであり、妻にも深く謝罪し、受け入れてもらっています」とコメントした。
村田さんと言えば、家族思いの愛妻家としての姿が度々報じられてきた。そのためネットでは「ずっと支えてきた奥さんが本当に不憫」「ショック」などの声もあがっている。
村田さんの「解決済み」の意味するところは不明だが、不倫が発覚した後、配偶者に謝罪して再構築を選ぶ夫婦は珍しくない。一般的に、再構築した際の法的な注意点はないのだろうか。離婚など男女問題に詳しい冨本和男弁護士に聞いた。
——再構築を選んだ夫婦が知っておくべきポイントがあれば教えてください。
慰謝料の金額に影響が出ることは知っておいて欲しいと思います。
一般的に、不貞行為により結婚生活が破綻したのであれば、慰謝料は100~300万円が相場です。一方で離婚せずに再構築する場合には、数十万ほどになると考えられます。
また当事者は、男女が共に違法な行為をおこなったとして「共同不法行為」による損害賠償責任を負うことになります。そのため、仮に妻が不貞相手の女性にだけ請求したとしても、女性は夫に一緒に慰謝料を払うよう請求する可能性があります。
さらに相手女性が既婚者であった場合、相手の配偶者から夫が慰謝料を請求される可能性もあります。もし夫との不貞が理由で離婚する場合には、先ほど説明したように慰謝料の金額は大きくなります。
なお、一度は不貞を許して再構築したものの、その後も不倫を繰り返したため今度は離婚する展開になることもあるでしょう。その際、過去の不倫分もあわせて慰謝料を請求することはできますが、「一度は許した」という事情が、慰謝料を減額する要素として考慮される可能性はあります。
【取材協力弁護士】
冨本 和男(とみもと・かずお)弁護士
債務整理・離婚等の一般民事事件の他刑事事件(示談交渉、保釈請求、公判弁護)も多く扱っている。
事務所名:法律事務所あすか
事務所URL:http://www.aska-law.jp