チップ・ガナッシ・レーシングのグローバル・オペレーション・ディレクター、マイク・オガラによると、キャデラック・レーシングは日曜日の早朝に2つのコンテナを受け取り、月曜日に走行開始が延期されたWEC世界耐久選手権の公式テストに向けて準備を進めているが、セッション開始に間に合わせることは「厳しいだろう」という。
ドイツに本拠を置くファクトリーチームは、海上輸送上の問題により車両の到着が遅れたハイパーカークラスでの唯一のチームとなった。その影響はLMGT3エントリーの大部分に及んでいることから、既報のとおりシリーズは公式テスト“プロローグ”の開始を当初予定よりも2日遅らせる決断を下している。2月26日(月)、27日(火)にテストが行われ、29日木曜日からは第1戦のレースウイークが始まるというスケジュールとなる。
オガラによると、CGRのコンテナは日曜の午前5時30分にルサイル・インターナショナル・サーキットに到着し、午前10時過ぎに2号車キャデラックVシリーズ.Rがコンテナから出てきたという。
「昨日(土曜)の朝、チーム全員がここに来た。最初に午前8時(到着)と言われたからだ」とオガラは語った。
「一度、10時とアップデートが来たけど、それが午後2時になり、そして午後5時になった。そこで、全員をホテルに戻して休ませ、何人かはここでただ待っていたんだ」
「そして、午後8時頃になり、我々は諦めて戻った。(WECのロジスティクスを受け持つ)DHLの担当者は、(コンテナが)間違いなくこちらに向かっている場合には、テキストメッセージを送信するか電話するだろう、と言った。そして、今朝一番にそれが来た」
「それでいま、総力を挙げて取り組んでいるところだ。ただ、エンジニアリングステーションはすでにパドックの裏側に設置されているし、ガレージのセットアップはほぼ完了している。それは良いことだ。次はクルマだ。それがすべてだ」
オガラは、現地時間月曜正午に延期された最初のセッション開始に間に合うように準備するのは「厳しいだろう」と認めた。
「今夜(日曜夜)は長い夜になると思うが、できることは何でもやる」と彼は言った。
「我々にとって重要なことは、特にクルマに関してすべてがうまくいくことだ。テレメトリーが機能し、無線が機能し、すべてがアップデートされ、マシンが良好で安全であることを確認する」
「もしそれによって(セッション開始に間に合わず)トラックタイムを少し逃すことを意味するとしても、それは我々が選んだことだ。明日の正午までに確実にコースを走れるようにと、急いで物事を進めるつもりはない」
「すべてが正しいことを確認して、(テストの)後半に挽回できればと考えている」
オガラは、マシンは12月にスペインのモーターランド・アラゴンでオフシーズンテストを行った後、海上輸送され、WECの海上貨物の一部となったと説明した。
「すべてをショップに戻して再構築し、1月中旬、1月10日だったと思うが、ここに来るためにすべての荷物を船積みする必要があった」と彼は説明した。
「一部のチームはバーレーンから直接ここに荷物を送ったと思うが、我々の荷物はすべてドイツの工場に戻ってリフレッシュされている」
「クルマはリフレッシュされ、準備万端だ。 (1月末のIMSA開幕戦)デイトナ用にアップデートしたものなど、このクルマが船に乗ってから現在に至るまでに、このクルマに必要なアップデートがいくつかある」
「ガレージの設営が完了したら、次のステップはクルマにそれらのアップデートを施し、技術的に仕上げることだ」
オガラは、「これは我々のコントロール外のことで、クレイジーであり、(ハイパーカークラスの)多くのチームはマシンを手にしていたので、我々が大きく遅れているように感じた」と続ける。
「だけど、昨日パドックにいたとき、誰もが完全にすべてを手にしていたわけではないと分かった」
「クルマがあっても装備が持たないチームもあれば、装備はあってもクルマがまだ到着していないチームもあった」
「残念ながら、我々には何もなかったけどね。だが我々は全員で、いまそれをやり遂げようとしているところだ」