採用面接は企業側が合否を決めるものではあるが、面接官も応募者からジャッジされている。だから油断は禁物だ。東京都の20代前半の女性(事務・管理/正社員・職員/年収400万円)は、こんな面接官のことを振り返り、厳しい評価をくだす。それは女性が、とある会社の転職の面接を受けた日のこと。
「事前に提出した履歴書を読まない面接官」
がいたという。面接官のどんな言動で、それを見抜いてしまったのだろうか。
「あ、読んできていないんだなと疑いが確信に変わりました」
女性は現在「都道府県名がつく団体」で働いており、履歴書にも勤務先の正式名称を記載していた。これを県の機関と早合点する面接官がいたようだ。
「『県庁で働いているようですが』と前置きされて質問がありました。言い間違いなども考えられるので、やんわりと訂正。すると面接官は『失礼しました』などの一言もなく、ポカーンとしていました。これは言い間違いではなく、面接官がそもそも理解していないのだと確信しました」
「履歴書をちゃんと読んでこなかったのか、都道府県名がつけば、全て県庁直属の機関だと勘違いされているのかわかりませんが、不信感を抱きました」
よくある勘違いだろうが、事前に読んでいれば間違いはなかったかもしれない。
しかし書類審査が通っているのに面接官は応募者の経歴を知らず、その場で確認する……といったことは意外とよくある。大抵の人は失望して終わるところだろうが、この女性は違った。
「その後も、履歴書を読んでいるのか疑わしい場面があったため、軽く揺さぶりをかけるようにしました。それは、質問の枕詞に『履歴書にも書きましたが』を使うことです。履歴書を読んでいるのであれば、『うんうん、あったね』みたいな形で頷いてくれたり、確認のために軽く履歴書に目を落とす程度だと思います」
と面接官を試したのだ。その結果、
「しかし、その面接官は慌てて履歴書に目を通し出しました。あ、読んできていないんだなと疑いが確信に変わりました」
と厳しい結論に至っていた。その後どうしたかは書かれていないが、こんな評価では合格しても入社しなかったのではないだろうか。
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