バーレーン・インターナショナル・サーキットで2024年シーズンのF1プレシーズンテストが始まった。1月下旬より各チームによる新車発表が行われたが、カラーリングの公開のみにとどまったチームもあり、このテストでようやく全チームの新型マシンの実車を目にすることになる。今回は、オラクル・レッドブル・レーシングの2024年型マシン『RB20』を特集する。
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多くのチームに衝撃を与えたレッドブルのサイドポンツーン・インレット。発表会では縦長のスリットが確認されていたが、このテストでは発表会では確認されていなかったサイドポンツーン前方の上面裏側にある横型のインレットも見ることができた。
サイドポンツーンのインレットの形状が変更されたのに伴って、ラジエターなどの冷却システムも大きく見直された。そのため、テストではボティワークを外す際には冷却システムの詳細を隠すために多くのメカニックがマシンの前に立っていた。
テストでは、サイドポンツーン以外にももうひとつレッドブルに注目が集まった。それは、ヘイローから綺麗につながったキャノンデッキに謎のインレットが設けられていたことだった(ドライバーのヘルメットの後方両脇)。これが何のためにあるのかは現時点では不明だ。考えられるのはふたつで、ひとつはサイドポンツーン以外の冷却用の穴。もうひとつは、ヘイローとコクピットで発生した乱流を吸い込むための穴だ。また、この写真を見てわかるように、キャノンデッキの内側が空気の通り道のようにデザインされている。
キャノンデッキがヘイローから綺麗につながっているのわかる。
エンジンカウルを開けた状態の写真。昨年まであったインダクションポッド後方の冷却システムがなくなっている。
フロントサスペンションは昨年までと同様、プルロッドだが、上限のウィッシュボーンの取り付け位置がそれぞれ高くなっている。
ライバルチームがレッドブル化を行ってきた2024年。しかし、レッドブルは自ら新しい空力フィロソフィによって新車をデザインし、登場。テスト初日から次元の違う走りを披露した。新しいコンセプトのマシンに多くの者が驚いたが、そのレッドブルがテスト初日にトップタイムを出したことに驚く者はもういない。