WEC世界耐久選手権の公式テスト“プロローグ”のスタートが、船便の遅延によってグリッドを埋める半数以上のチームに影響を及ぼしていることから、延期される可能性が出てきた。
カタールの首都ドーハの北に位置するロサイル・インターナショナル・サーキットで、2月24日(土)に予定されている公式プレシーズンテストの開始まで48時間を切った。
Sportscar365に提供されたWECの公式声明には、「紅海の航路に障害が続いているため、FIA世界耐久選手権開幕戦カタールへ向かう多くの輸送コンテナの到着に遅れが生じている」とある。
「選手権はサーキットに到着する貨物の一部に24時間から48時間の遅れ見込んでおり、各チームに進捗状況を定期的に報告している」
このような状況にあることから、WECプロローグのスケジュールは変更される可能性があり、まもなく決定されると予想される。
チップ・ガナッシ・レーシングがオペレートするキャデラック・Vシリーズ.Rとともに、全19台のLMGT3フィールドの大半は木曜日夕方の時点で、まだロサイルに到着していない。
現地入りしているLMGT3車両は、TFスポーツが走らせるシボレー・コルベットZ06 GT3.R、ユナイテッド・オートスポーツのマクラーレン720S GT3エボ、プロトン・コンペティションのフォード・マスタングGT3、アイアン・リンクスのランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2の各2台のみだ。
TFスポーツとユナイテッド・オートスポーツはドバイ・オートドロームでプライベートテストを行ったため、すでにこの地域にいた。一方、プロトンの新型マスタングと、アイアン・リンクスのウラカンはデイトナから空輸されたとみられている。
ユナイテッドを含む複数のチームが最近到着したコンテナから荷降ろししているのが目撃されている一方、大半のライバルたちはピットボックスの機材やスペアパーツなどの主要なサポート用品を欠いたままだ。
フランスのモータースポーツ情報サイト『Endurance-Info』によると、WECの貨物はサウジアラビアのジェッダで荷揚げされ、コンテナは現在トラックでカタールへと運ばれている。
2024年シーズン開幕戦『カタール1812km』の公式走行は2月29日(木)に開始される予定だ。これに先立って今週末に行われるプロローグは、24日(土)と25日(日)に3時間と4時間のふたつのセッションが各日設定されている。このことから、プロローグの日程を1日ないしは2日遅らせることは可能だと考えられる。