やむを得ず無職になることもある。もしそうなったら、不安と焦りに苛まれる人も多いだろう。神奈川県に住む50代前半の男性(事務・管理/年収450万円)は、「パワハラに耐え切れず離職を決意」した。離職後、再就職に向け活動を開始したが、
「離職中ということがかなりネックになりました」
と当時を振り返った。確かに、在職中に転職活動するほうが有利だったろう。しかも男性が苦労したのは、再就職だけではなかった。(文:永本かおり)
何かあって死んだりしたときに「無職で死亡」ということになるのかな
「家では失職したことを明かさずエア通勤。見栄を張って定期を購入し朝早く起きて出かけ、マクドナルドで長時間滞在して求人情報の情報収集や読書・勉強に時間を費やしました」
どうやら家族にも、仕事を辞めたことを秘密にしていたようだ。心配をかけると思うと、なかなか言い出せないものかもしれない。しかし誰にも言えず、出勤を装い続けるのは苦しかっただろう。そんな日々を送るなかで、男性の心はどんどん追い込まれていった。
「この期間は何かあって死んだりしたときに『無職で死亡』ということになるのかななどと、ネガティブな心理にとらわれて精神的にかなりきつい日々を過ごしました」
千葉県に住む50代前半の女性(技能工・設備・交通・運輸/年収200万円)は、派遣先の会社から1月末に、
「2月は生産量が大幅に減って皆さんの仕事を確保できなくなりますので、1か月だけどこか別のところで働いて、3月忙しくなったら戻ってきてください」
と言われた。これに対し女性は「遠回しにいらないと言われた!」と感じたそう。突然、契約を切られ、「そんなこと1週間前ぐらいに言われても」と困惑したのは女性だけではなかったようだ。派遣元は次の派遣先を探さなければならず、バタバタした様子で「明日には(派遣先会社の籍を)どうするか決めて下さい」と言ってきた。しかも女性は、
「私こういうの2度目だったんです。何か私が悪いのかしばらく落ち込みました」
と明かす。契約期間中に切られた経験が続きショックだろう。
「色々クヨクヨしたりも嫌だし、3月に戻れる保証もなかったので退職しました。ゼロからやり直しです」
と結んだ。
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