令和の採用面接でも、仕事とは関係のないプライベートな事情に首を突っ込んでくる面接官はいる。もし採用されても、こちらから願い下げだろう。しかし、かつてはもっと酷い面接もあったようだ。兵庫県の50代後半の男性(福祉・介護/年収400万円)は、30年前に受けた「ある大阪の不動産大手」の新卒採用面接を振り返った。
面接担当者は、慶應出身の営業部長だった。当時の男性は「夜間大学に通っていた」ため、話の流れで「中学生のときに父親が失踪していること」を話すことに。すると、それに対し、信じられない返答がきたのだ。(文:長田コウ)
「こんなことなら名誉毀損で訴えても良かったかも」
父親が失踪したと打ち明けた男性に、営業部長はこう言った。
「愛人でも作って出て行ったかな?」
男性は「こちらの頭は驚きで真っ白となり、何も発言できない状態となりました」と当時の心境を振り返る。「大学新卒の面接がバブルの影響もあり、面接官も疲弊してたかもしれません」と思いやるも、父親の失踪を揶揄され許せなかっただろう。怒鳴りたくもなっただろうが、「大学の就職部に悪影響が及んでしまう」と考え「グッと我慢」した。そんな男性の怒りに、「サブの面接官(課長さん)は気付いていた」ようだ。
「部長の失礼過ぎる発言と私に申し訳ない感じで目が泳いでました」
男性は採用されたようだが、「もちろんこんな会社はお断り」とし、
「バブル期のこともあってか、就職はお互いに機会満載でしたから何の問題もなかったでしょう。あーあ、こんなことなら名誉毀損で訴えても良かったかもと思いました」
と結んだ。
※キャリコネニュースでは「面接での信じられないエピソード」をテーマにアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/74FZSHAJ