「大学入学から同じクラスで、同じサークルにも入ってよく遊んでいた友人A子は、男の前ではぶりぶりのぶりっ子で人気はあったが、とにかく時間や予定にルーズなやつで、私は待ち合わせを何回もすっぽかされたことがあった」
こう友人との絶縁エピソードを切り出すのは、埼玉県に住む50代後半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収200万円)だ。女性は「携帯などない時代。待ち合わせの時間を過ぎて(A子の)自宅に電話すると、妹さんから申し訳なさそうに『アルバイトへ行った』と言われたこともあった」と振り返る。(文:福岡ちはや)
先輩の送別会をすっぽかしたA子は「どうも彼とのデートを取ったらしい」
女性が我慢の限界を迎えたのは、A子がお世話になった先輩の送別会をすっぽかしたときだった。A子は送別会に乗り気で企画側にいたのに、当日になって急にバックレたのだ。
「何かあったのかと心配して連絡を取ろうとしたが、まったくの音信不通。(A子は)先輩とは結局顔を会わせないままだった。話によると、どうも彼とのデートを取ったらしいが、その彼は私も知り合いでとても常識人だったので、そちらにも送別会に行かない理由を適当に嘘をついていたらしい」
お世話になった先輩の送別会よりも、彼氏とのデートを選んだA子に、さすがの女性も「ほかのことはともかく、お世話になった人にもそういうことをやるやつか」と怒りが収まらなかった。
その一件以来、女性はA子と遊ぶのをやめた。しかし、あとで人づてに聞いた話によれば、A子は彼氏や友人たちから女性と遊ばなくなった理由を聞かれると、誘ったけれど女性が忙しいからと断ってきたと、また嘘をついてごまかしていたそうだ。
それから数年後、A子は先輩の送別会があったときに付き合っていた彼氏との結婚が決まった。女性はA子に対するわだかまりが残ったままだったが、A子は「参加してくれるよね!」と何食わぬ顔で結婚式の招待状を女性の職場にまで持ってきた。女性は、
「そのときまでの人生の中で探しても見つからないぐらいの怒りが吹き上がって、招待状をその場で叩き返して絶縁した」
と結末をつづった。果たしてA子の結婚式では、バックレずに参加した人がどのくらいいたのだろうか。
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