『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man』作中で“笑い男”がTV生中継現場に姿を現した2024年2月3日に、神山健治監督登壇の上映&トークショーが東京「ヒューマントラストシネマ渋谷」にて開催。同イベントの公式レポートが到着した。
『攻殻機動隊』は、士郎正宗が1989年に「ヤングマガジン増刊 海賊版」(講談社)にて発表したSFコミックを原作とし、押井守監督による映画『GHOSTIN THE SHELL/攻殻機動隊』をはじめ、アニメ化、ハリウッド実写映画化などさまざまなメディア展開を行ってきたコンテンツである。
2月3日に開催されたイベントでは、2002年4月放送開始の『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』を“笑い男”をめぐる事件を中心に構成し、2005年にリリースされた総集編OVA『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man』を上映。
トークショーには、神山健治監督と共に、書籍『攻殻機動隊論』を上梓したSF・文芸評論家の藤田直が登壇した。
<以下、公式レポート全文掲載> 士郎正宗原作、Production I.G制作によるTVシリーズ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』放送から20年を経て、物語の中核をなす出来事“笑い男事件”の作品設定上の発生時期である2024年2月をついに現実世界が迎えるにあたり、TVシリーズ全26話を“笑い男事件”を中心に新作カットや新規アフレコを追加した総集編OVA作品『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man』の上映&トークショーによる特別イベントが、2024年2月3日(土)にヒューマントラストシネマ渋谷にて開催された。
次に、ネット社会の20年間の変遷を経て、神山監督は「描き手である僕の立ち位置も変わっていった」と話した。「本作を作っていた時は、巨悪を倒そうとする側にいて、ネットを武器に正義を成す視点で描いていたが、作品を作っていく内にいつの間にか立場が逆になっていました」。正義か悪かは立場によって見え方が変わり、そこがネットの良さでもあるとした上で、「ネットは常に世代が入れ替わっており、新しい人たちのネットの見方は自分が『S.A.C.(攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX)』を作った頃とは違っていくんだろうなと感じます。ただ、自分は自分の立場から見た景色しか描けないので」と語り、こうした理解は、作品の変遷とともに変わっていったものかもしれないと分析した。
なお、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』に関連して、現在“笑い男事件”が現実に同時多発的に発生するWEB&SNS&マーチャンダイジング連動コラボレーション企画「The Laughing Man Incident 0th Anniversary : February 2024」が実施中。
WEB上での笑い男によるハッキング、各種SNS企画の実施、笑い男事件の拡散を模倣する各種マーチャンダイジング展開などが同時多発的に行われている。
詳細は特設サイトまで。
上映&トークショーイベント 概要 『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man』 上映&トークショー ■開催日時:2024年2月3日(土)16:00~上映開始 (上映後トークショー実施) ■上映作品:『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man』 (159分) ■実施劇場:ヒューマントラストシネマ渋谷 (東京都渋谷区渋谷 1-23-16 ココチビル 7・8F) ■登壇者(敬称略) :神山健治(監督)、藤田直哉(SF・文芸評論家) (C)士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊製作委員会