部下の手柄を自分のものにする上司は意外といるが、あまりにも露骨だと部下の気持ちは萎え、退職にもつながりかねない。山口県の20代前半の男性(素材・化学・食品・医薬品技術職/年収600万円)は、前の職場での出来事をこう振り返った。
「課長に職場の改善提案の原案を出したところ『これはいい案だね』と言われ、少し規模の大きな案件だったため課長に会議等で話しを出してもらい無事に改善でき、書類を提出しました」
社長賞や最優秀に選ばれれば賞金が出るそうだ。選考は年に1回行われ、その結果、男性の職場改善案は「最優秀」として表彰されることが決まった。「そこまではよかったのですが」とこぼした男性に、一体何があったのだろうか。(文:谷城ヤエ)
「結局は職場のみんなでご飯行くくらいになった」
表彰の日、残念なことに勤務と重なった男性は式に出られなかった。そこで手渡される予定だった賞金は課長が預かっていた。課長から賞金の入った封筒を受け取ると、
「渡された封筒には賞金の半額しか入っておらず、『俺のおかげで表彰したんだから』と課長が渡す前に開封し半分は懐にしまったそうです」
と課長に賞金を横取りされ、呆然とした男性。
「職場の皆で達成した課題でしたので、同じ職場のみんなでこのお金でちょっとした旅行にでも行こうと話していたので非常に腹が立ちました」
課長の横暴を受け入れられなかった男性は、ほかの上司に相談したが、
「皆、腫れ物には触らないスタイルでとりあってもらえず、結局は職場のみんなでご飯行くくらいになってしまいました」
結局、男性は3年前に退職した。この出来事が直接の理由ではないかもしれないが、きっかけにはなっただろう。
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