学生時代に恋愛が原因で友人とぎくしゃくしたことはないだろうか。なかには絶縁に至った人もいるようだ。
これは東京都の40代前半の女性が高校一年生の3月に経験した話だ。30年ほど経っていても当時の記憶が鮮明に残っているようで、友人Aとの絶縁に至った経緯を明かした。
友人Aとは高校1年生のときに同じクラスになり、Aを含めた「7人で仲良しグループ」を組んでいた。当時の女性には他校に彼氏がおり、紹介されたAは「カッコいい！すごくタイプ！」と言った。このAの反応に女性は、
「友達の彼を『カッコいい』と言うのはまだ褒めているという意味で理解はできるけど、『すごくタイプ』というのはどうなの？」
と少し疑問を感じるも、「とくに気にせず仲良く過ごしていました」と当時の心境を振り返った。
「ぜったい内緒にして」とグループの友人に口止め
高校１年生の1月、女性は彼氏に「別れを切り出した」。ちょうどその頃から「グループの友だちの何人かがよそよそしくなった」と感じていた。「私、何かしたかな？」と思い何人かに聞いてみたが、「『何でもないよ～』と困ったような反応」をした友人たち。しかし2か月ほど過ぎた頃、女性は「同じグループのA以外のメンバー」から食事に誘われて
「そこで私の元彼とAが付き合っていることを知らされました」
このとき元彼に未練はなく、2人が付き合っていること自体は「何とも思わなかった」が、「なんで（Aは）同じグループの私以外の友人には伝えて私には言わないの!?」とショックを受けたようだ。
すると友人たちは、「私たちも何度も言いなよって伝えたんだけど、（Aに）『ぜったい内緒にして』って言われて。隠し事してるから態度がよそよそしくなっちゃっててごめんね」と言った。女性はそれを聞いて、あることを思い出した。
バレンタインデーに元彼と会っていたら「今何してる？」とAから連絡が
実は女性は、別れたあとも元彼と遊ぶことがあった。暇つぶしだったようだが、「というか正直彼がまだ私に気が残っていたようで」とも明かす。元彼と会っていると、Aから「いま何してる？」「どこにいる？」というメールがよく来ていた。友人として「Aが大好きだった」という女性は、素直に何をしているか、どこにいるかとその都度返信していた。
「Aは私のことが（友だちとして）大好きで一緒に遊びたいから聞いてきてるんだと、今思うとバカな勘違いをしていました」
そんなAとの友情が壊れるきっかけとなったのは、2月14日のバレンタインデーだった。ほかの友人とチョコレートを作った女性は、あげる相手がいなかったため、元彼に「友だちとチョコレート作ったんだけど特に渡す人いないからいる？」と連絡した。この時点では、元彼がAと付き合っていることを知らなかった。
「（元彼から）『いるいる！嬉しい』と返信が来たので、バレンタインデーの日にチョコレートを渡し、一緒に遊んでいました」
するとこのときもAから「今何してる？」と連絡が……。Aの胸中を知る由もない女性は「元彼と遊んでるよ～」と返信。すると、しばらくして返信がきた。
「その内容が『大事な人に裏切られてつらい。泣いてる』というものだったのでビックリしてすぐに電話をかけ、『大丈夫？何があったの？今すぐ行こうか？』と伝えましたが、『ううん、いいの、大丈夫』というだけで内容は全く言わず」
心底Aを心配した女性は「とりあえず行くからどこ？」などと伝えたものの、「今は誰にも会いたくない」と拒否されたため、「何でも聞くから話せるようになったら話してね」と伝えて電話を切った。
このときはAの涙のワケがわからなかった女性だが、その後グループの友達から話を聞き、愕然としたようだ。
「最初、元彼とAがバレンタインデートをする約束をしていたにもかかわらず、元彼が私と会うほうを選んでしまい、Aには『体調が悪いから会えなくなった』と嘘をついていた」
別れたあとも女性と会っている元彼を怪しんだAは、探りを入れるために「今何してる？」と女性に連絡してきたのだろう。Aが涙したのは、元彼に裏切られたと知ったからだった。女性は、このあとAと直接話すことになった。【後編】へ続く。
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