2月7日(水)、BWTアルピーヌF1チームは2024年型F1マシン『A524』を発表した。アルピーヌの経営陣は、開幕に向けて製造中の新車A524の設計には、新たな変更が多数加えられていることから、チームのシーズンはスタートは厳しいものになるだろうと予想している事実を隠さなかった。
アルピーヌは、新たなマシンのレイアウトが前モデルとは明らかに異なっているため、シーズン序盤には多くの開発が行われるだろうと述べている。しかし、チームにとってまったく新しいコンセプトに起こるであろう、初期的な問題を解決する特効薬はないため、ドライバーのエステバン・オコンとピエール・ガスリーは厳しいシーズン序盤に直面するかもしれない。
2020年の初めからアルピーヌに加わったオコンは、遅く開始されたマシンコンセプトの変更が、新型のA524の開発にさらなる遅れを引き起こしてしまったと説明した。
「僕たちが厳しい状況からシーズンをスタートすることは、まったくもってあり得ない話ではないだろう。なぜなら、僕たちには新しいコンセプトがあり、マシンも完全に新しいものだからだ。そういうときは、大体は一歩後退するものだ」
「まだマシンを走らせていないので、絶対にそうなるとは言い切れないが、周回を重ねるごとに不良な点を改善し、さらなる進歩を遂げていくつもりだ」
「第一に重要なことは、素早く優れたフィードバックを行って、改善すべき箇所を理解し、僕たちが選択したコンセプトが正しいものであるかどうかを確認することだろう。その点では、今年は間違いなく興味深い年になるはずだよ。僕たちにとって本当に重要なのは、シーズン中盤にどの位置につけているかということだ」
ルノー時代から数えて5シーズン目を迎えるオコンは、新体制となったチームの細かな組織改善に対しても、感銘を受けたと明かした。
「チームには、新たにヘルスケア部門が創設されるなど、多くの改善が行われている。それはメンバー全員が、来季行われる24レースすべてで100%の力を発揮するために必要なことだ」
「たとえば、彼らは『レーシングスーツはどうですか?フィット感は?』と尋ねてきた。こういうことは、以前にこういった内容を聞かれたことはなかったよ」
「さらには、チーム内のあらゆる詳細が考慮されていることも感じている。僕が今年のシート合わせにかかった時間は、実に20分ほどだったと言える。そして、僕は自分がコクピットのどこにいるのかを正確にミリ単位で把握することができたんだ」
「昨年はそうではなかった。しかも、シート合わせに1日の4分の3の時間を使ってしまっていたんだ。僕たちは、抱えている問題を1年ごとに学んで解決し続けているよ。あとは開幕に集中して、コースに向かうだけだね」