笹久保伸の39thアルバム『Human Poetry-A Tribute to 2Pac』が5月に発売される。笹久保の故郷である秩父で録音された同アルバムはラッパー・2Pacへのトリビュート作品。クラシックギターによるヒップホップの「大冒険であり、果てしない人類史の旅/人類の詩」になっているという。笹久保はアンデス先住民の言語・ケチュア語で「輝く龍」を意味し、最後のインカ皇帝の名であるTupac Amaru=2Pacの名を、アンデス世界、西洋人による植民地支配、アメリカ大陸におけるアフリカ奴隷の歴史、革命、音楽、詩など人類史を想起させるものと捉えており、また、「秩父困民党」で知られる日本における民衆革命の地で都市経済発展のために地域の「神の山」武甲山が1世紀にわたり爆破されている秩父の「都市の植民地的環境」という問題意識が創作アイデンティティの一つになっているという。ライナーノート執筆者は網中昭世、粟津ケン、笹久保伸。