自分の中で答えが決まっているのに、友人や家族に相談する人もいるだろう。ただ、その答えと反対のアドバイスを言われた場合に受け入れられる度量のない人は、最初から相談をしないほうが無難かもしれない。
近畿地方に住む20代後半の女性は、高校時代からの友人と10年ほどの付き合いがあったが、絶縁したと明かす。卒業後にも食事に行ったり買い物に出かけたりする仲だったが、女性は友人に対して「あるモヤモヤ」を長年抱えていた。
「時々私に対して相談をしてくれるのですが、話すだけ話してこちらの意見を聞くだけ聞いて、最終的にはそれらを全部無視して行動し、何の悪びれもなくこちらにそれを報告してきたんです」
友人の相談は「高校の頃や大学生の頃はまだ何とか許せる範囲」だったが、「成人してから相談内容の非常識さに拍車がかかり、相談を受けるごとに私も疲れ果ててしまうような状態」になっていった。一体、どのような相談を持ちかけられたのだろうか。
「それなら黙って行きなさい」と言ったのに「彼氏に全部喋った」
友人が相談してくるときは決まって電話だった。2年前の春のある夜、恋人と食事をしていたときにも電話が突然かかってきた。「相談内容は今までで一番非常識なもの」だった。
「職場でお世話になり、仲が良くなった男性の先輩と、共通の趣味であるキャンプに行くことになった。せっかくなので尊敬している人とお酒を酌み交わしたいと思い、泊りで行くことにしている。その先輩は既婚でお子さんもいるのだが、自分自身の彼氏(友人には結婚も視野に入れて付き合っている恋人がいます)に正直に言って行くべきだろうか、それとも黙って行くべきだろうか」
友人は、キャンプには誰が何と言おうと行くつもりらしく、女性が止めても聞く耳をもたなかった。そのため、
「それなら黙って行きなさい。彼氏が聞いたら絶対傷つくし、トラブルの原因になりかねないから」
と伝えた。友人は納得したようで「分かった。そうする」と言って電話を切ったが、後日、
「結局黙っていられなくて、彼氏に全部喋ったら、嘘つこうとしたことを怒られた~」
と泣きついてきた。女性は、
「いつもいつも、どうせこちらの意見を聞き入れる気がないからはじめから相談しないで欲しい」
と、このあと「長年の我慢」がついに爆発する。【後編】へ続く。
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