たった4種類しかない血液型。よく考えもせず特定の血液型の悪口を言っていると、該当者が近くで聞いているかもしれない。
東京都に住む30代後半の男性(企画・マーケティング・経営・管理職/年収700万円)は、「私はB型で、あちこちで不当な悪口を言われるのは既に慣れっ子」だが、
「前にちょっとヒヤっとする場面に出くわしました」
と、接待の席で起きた出来事を振り返った。(文:永本かおり)
「顔も真っ青に青ざめていました」
男性が取引先に接待されたときのこと。「先方の部署数名と、当社の部署数名のこじんまりとした会」で、 「途中までは和やかな雰囲気で楽しい雰囲気」だった。
「お酒も回ってきたところで先方の一番偉い人が血液型の話をし始め、その方はかつてB型の人に相当苦しめられた経験があったようで、B型に対するひどい悪口が始まりました」
B型である男性は「そういった場面には慣れっ子」だが、「あくまで仕事の延長のような場でそういった話が出ること」に面食らっていた。すると、その人から男性に「ところで、何型でしたっけ?」と質問が……。
男性は「B型というと恐らく場の空気が凍りつくだろうな」と思い、咄嗟の判断で「O型です」と答えた。その場では事なきを得たが、同席した男性の部下が黙っていなかった。後日、先方に男性がB型であることを伝えた上でクレームを入れたようだ。
「先方の担当者はすぐに電話をしてきて謝罪し、その後直接謝罪に訪れましたが、もう顔も真っ青に青ざめていました。私としてはその会社さんの仕事ぶりには満足しているし、B型がネタにされるのは慣れているのでそれが原因で契約を切ることは考えていませんでしたが、私があちらの立場ならものすごく焦っただろうなと思います」
確かにB型の人のなかには悪口を言われ慣れている人もいるだろうが、この男性のように寛容な人ばかりではない。取引先が仕事を失わずに済んだのは、ひとえに男性のおかげだろう。
「ちなみに当社の社長もB型です。あの場に社長がいなくて本当に良かった……」
やはり血液型は話題にしないほうがよさそうだ。しかし、機転を利かせて「O型です」と嘘をついたにもかかわらず、空気が読めない部下に台無しにされたことに、男性はどう思っているのだろうか。
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