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「店舗前の街路樹抜け!」ビッグモーター“環境整備大臣”は平社員…“生け贄”の悲しい末路

2024年02月04日 06:30  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

ビッグモーター川崎店

「歩道脇に植えられていたツツジが、ビッグモーター川崎店の前だけなくなっていて不思議に思っていたのよ……」(近隣住民)

 神奈川県警捜査一課と同警川崎臨港署、平塚署、藤沢北署は1月30日、福岡県糟屋郡志免町に住むビッグモーター勤務の会社員・蒲原敏之容疑者(51)を器物損壊の疑いで逮捕した。一昨年10月12日、容疑者は同店川崎店前の歩道脇で植栽されていたオオムラサキツツジ6本を切断して損壊させたというもの。

 同社については昨年中旬、保険金不正請求問題が発覚した直後から、全国の店舗前の街路樹が伐採、あるいは除草剤で枯らされていたことが判明していた。

「蒲原容疑者は当時、東京本社勤務。社内でただ一人の環境整備推進委員で、“環境整備大臣”の異名がついていた。本社の視察・点検が行われる前に、川崎店の従業員2人に指示して伐採させたようです」(全国紙社会部記者)

確認する必要はない。すぐ動け

 一部報道では、指示された従業員が川崎市に伐採について相談しようとしたところ、LINEで“確認する必要はない。すぐ動け”といった内容を送ったとも。

「川崎市は昨年8月に被害届を提出。昨年9月には同川崎店など県内3店舗を県警が家宅捜索した。警視庁も東京本社を捜索し、関係者から事情聴取。その後、川崎市から同社に原状回復費用として11万円を請求されています」(同・社会部記者)

 現在、歩道脇にはまだ小さいが新たなツツジが育っている。冒頭の近隣住民によると、

「昨年の秋ごろかな。市役所の職員数人が土を調べていたんだけど、その後小さなツツジが植えられていたね」

 ビッグモーターは現役社員の逮捕を受けて、

《本件を真摯に受け止めるとともに、警察の捜査に全面的に協力して参ります。お客様をはじめ関係者の皆様に多大なご心配をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます》

 とHP上で謝罪した。

容疑者はガッチリとした体格のザ・体育会系

 蒲原容疑者は福岡県出身。SNS情報によると、地元の県立高校、私立大学を卒業後に同社に入社。見た目は浅黒く、ガッチリとした体格のザ・体育会系だ。人となりについて、同社を取材するも、

「捜査中で、支障をきたす恐れもあるため、お答えできません」(同社広報担当)

 登記によると、容疑者は一昨年の2月6日に同社取締役に就任するも、わずか3か月後の5月25日に辞任。この理由についても、同社広報担当は「お話しするわけにはいきません」とのことだった。

 そこでひとつの疑問が湧いてくる。

 ツツジ切断を指示した時、容疑者は平社員だったことになる。中古車販売店関係者はこう話す。

「容疑者は降格されられたことで、より環境整備推進委員の仕事を推し進めようと思ったんじゃないかな……。なんとか会社に貢献して上司に認められたかったのでは」

 とはいえ、平社員となっていた容疑者が独断で指示したとも考えにくい。再び同社広報に取材するも、

「申し訳ありませんが、それもコメントできません」(前出・同社広報担当)

 同県警は2月1日、蒲原容疑者に指示されてツツジ伐採を実行した従業員2名を書類送検した。マッチョな猛烈社員の哀れな末路となった。