メルセデスAMGは2月1日、2024年シーズンのカスタマーレーシングで活動を行う19名のワークスドライバーを発表した。この中で、昨年は“ジュニア”ドライバーとして活躍したアルジュン・マイニが、“パフォーマンス”ドライバーに昇格している。
また、フランク・バードとフェリペ・フラーガ、デビッド・レイノルズの3名を新たなファクトリードライバーとして、陣営内に迎えたことを明らかにした。
昨季2023年は主にハウプト・レーシング・チーム(HRT)からDTMドイツ・ツーリングカー選手権とファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ(GTWCヨーロッパ)のエンデュランス・カップに参戦していたインド人のマイニは、ジュニアドライバーとしての役割を卒業し、メルセデスAMGの3つのレベルシステムで最上位に位置する“パフォーマンス”のラインアップに加わった。
木曜日に発表された新しいメルセデスAMGドライバーラインアップの内訳は、パフォーマンスが9名、ジュニアが5名、エキスパートも5名、計19名となっている。
マイニが加わったグループには、ジュール・グーノンをはじめ、ファビアン・シラー、フィリップ・エリス、マーロ・エンゲル、マキシミリアン・ゲーツ、ミカエル・グルニエ、ルーカス・アウアー、ルカ・ストルツというドイツメーカーを代表する面々が揃う。
一方、昨年までこの場所に名を連ねていたラファエル・マルチェエロ、ダニエル・ジュンカデラ、トーマス・イェーガーの名前は見当たらない。ただし、このうちの2名については、まだドイツメーカーに籍が残っている。
TFスポーツからWEC世界耐久選手権のLMGT3クラスに参戦するため、コルベットのワークスドライバーとなったジュンカデラはそのひとりで、彼はエキスパートドライバーとしてメルセデスAMGにも籍を置いている。また、イェーガーはテスト兼開発ドライバーを務めることとなった。
6年間にわたってメルセデスAMGに在籍し、GTWCヨーロッパやIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジなどで複数回のシリーズチャンピオンを獲得してきたマルチェッロは今季、BMW陣営に移籍しWECでハイパーカーをドライブすることが決まっている。
彼らの後任としてアファルターバッハのチームに迎えられたフラーガとレイノルズは、ともにエキスパートに分類された。ジュンカデラ、アダム・クリストドーロウ、ダニエル・モラドがここに加わる。
28歳のフラーガは、メルセデスAMGのマシンでIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権、GTWCヨーロッパ、IGTCに参戦した経験を持つ。一方、V8スーパーカーのエースであるレイノルズは、メルセデスAMG GT3エボでGTWCオーストラリアやIGTCのバサースト12時間に参戦してきた。
■カスタマーレーシングの責任者が期待を寄せる若手の存在
3人目の新戦力は、昨年のヤング・ドライバー・テストで1位となったバードだ。24歳のイギリス人は、グループMレーシングからレノボ・ガルフ12時間に参戦した後、ラルフ・アロン、ジョーダン・ラブ、ユスフ・オウェガ、ダービッド・シューマッハーが名を連ねるジュニアドライバーのグループに加わっている。
「2024年にふたたび競争力のあるドライバーラインアップを発表できることをうれしく思う」と語るのは、メルセデスAMG・カスタマーレーシングの責任者であるステファン・ウェンドル。
「最近積み上げてきた経験をもとに、チャンピオンや耐久レースの勝者、そして勝利に貪欲な若くて才能あるドライバーをバランスよく組み合わせた」
「とくに、フランク・バードという有望なジュニアがAMGヤング・ドライバー・テストに参加し、資格を獲得したことを嬉しく思っている。私たちは今シーズンも、もっとも重要な耐久レースやチャンピオンシップで、AMGのために勝利を積み重ねていきたいと思っている」
■メルセデスAMG・カスタマーレーシング 2024ドライバーラインアップ
NameNationalityStatusアルジュン・マイニインドパフォーマンスジュール・グーノンアンドラパフォーマンスファビアン・シラードイツパフォーマンスフィリップ・エリススイスパフォーマンスマーロ・エンゲルドイツパフォーマンスマキシミリアン・ゲーツドイツパフォーマンスミカエル・グルニエカナダパフォーマンスルーカス・アウアーオーストリアパフォーマンスルカ・ストルツドイツパフォーマンスアダム・クリストドーロウイギリスエキスパートダニエル・ジュンカデラスペインエキスパートダニエル・モラドカナダエキスパートデビッド・レイノルズオーストラリアエキスパートフェリペ・フラーガブラジルエキスパートジョーダン・ラブオーストラリアジュニアダービッド・シューマッハードイツジュニアフランク・バードイギリスジュニアユスフ・オウェガドイツジュニアラフル・アロンエストニアジュニア