2024年02月01日 16:31 弁護士ドットコム
「ミス日本グランプリ2024」に選ばれたモデルの椎野カロリーナさん(26)が、芸能事務所にも所属し、“筋肉医師”として知られる前田拓摩さん(45)と不倫していたと『文春オンライン』で報じられている。
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文春オンライン(1月31日)によると、前田さんはカロリーナさんの自宅に出向くなどしていたという。記事では、カロリーナさんの所属事務所が「交際」を否定していることに加え、前田さんに妻帯者かを確認した際に「子どもはいるが、既に離婚している」と言われた旨も綴られている。
報道を受けて前田さんはインスタグラムを更新。「既婚者である事を隠してカロリーナさんと仲良くなろうとしたのは事実です」と認めた。
今回は「交際」に至らなかったようだが、一般論として、既婚であることを隠して不倫した場合、どのような法的問題があるのか。
既婚を隠して不倫をしてしまった男性は、妻からの損害賠償請求だけでなく、相手女性からも請求される可能性がある。濵門俊也弁護士は、次のように説明する。
「単に、既婚であることを隠して交際していただけではなく、性交渉やそれに類する行為に及んでいる場合、相手は性的自由または貞操権を侵害されたとして、損害賠償請求できる可能性があります。また、法的保護に値する婚姻の予約(婚約)を認められるような事情がある場合、重婚的婚姻予約を有効と解すれば、婚約不履行による損害賠償請求できる可能性もあります」
またパートナーが不貞行為に及んでいた場合は法律上の離婚原因になりうる。
濵門弁護士は「離婚請求されてもおかしくない。離婚の有無にかかわらず、配偶者は、パートナーと不倫相手に対して、損害賠償請求することができる」という。
しかし相手が既婚者と知らなかった場合でも、支払う義務はあるのだろうか。
週刊文春の取材に対し、事務所は「交際」を否定しながらも〈「離婚をしている男性」という事を信じてカロリーナは前田様に好意を抱いていたことは事実〉と説明している。
この点について、濵門弁護士は「本当に相手が既婚者であることを知らず、知らなかったことに過失がなかった場合には、慰謝料を支払う義務は発生しません」と指摘する。
「しかし一般論としては『相手が既婚者であることを知らなかった』『既婚であること自体は知っていたが婚姻関係は破綻していると聞かされていた』などの主張は実務上ありますが、なかなか裁判所を説得できることは少ないです」
【取材協力弁護士】
濵門 俊也(はまかど・としや)弁護士
当職は、当たり前のことを当たり前のように処理できる基本に忠実な力、すなわち「基本力(きほんちから)」こそ、法曹に求められる最も重要な力だと考えております。依頼者の「義」にお応えします。
事務所名:東京新生法律事務所
事務所URL:https://www.hamakado-law.jp/