どんなに働きやすい職場でも、パワハラ上司が1人いるだけで台無しになってしまう。北海道の50代後半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収100万円未満)は、通算で15年以上勤めていたドラッグストアのアルバイトを、新しく来た店長のパワハラが原因で辞めざるを得ない状況になったという。
「本人はパワハラとは感じていなかったようですが、毎日しつこく『今日のノルマは○本ね、頼むよ!』と出勤時に挨拶のように言われ、初めは『頑張ります!』とか『そんなに無理ですよ』とか真面目に答えていましたが、あんまりしつこいんで辞める直前はイエス・ノーで答えたり、聞こえてないふりをして返事をしなかったり」
追い詰められて同僚や店長代理に相談すると「(店長は)ああいう人だから。適当にみんな相手しているから気にしないで」とアドバイスされた。女性は仕事を続けたい一心で我慢していたという。(文:福岡ちはや)
「店長は異動という名の左遷で他店に行かれました」
もともと、そのドラッグストアは女性にとって「働きやすい職場」であり「好きな仕事だった」が、店長のパワハラはエスカレートしていった。あるとき体調不良を店長に訴えるも適当にあしらわれ、ついに女性の我慢は限界を超えてしまった。
「『体調が悪く、閉めの作業ができそうにありません。申し訳ありませんが、店長お願いできませんか?』と申し出たら、(中略)ほかの人に振るわけでもなく『頑張ったら人間なんとかなるから頑張って!』と。いやいや、それはないでしょ……」
店長に真面目に頼んでもダメだと悟った女性は、「わかりました!自分でやりますのでもういいです!」と答え、具合の悪いなか閉め作業を続行した。すると店長は女性の怒った様子を見て慌てたのか、「僕も手伝うから!」と言ってきたそうだ。女性は店長に対し「一言の謝りの言葉もなく」と憤慨する。結局女性は、ドラッグストアを辞める決意をした。
「私が辞めると言ってからは、その上司は私を引き止めるでもなく、“自分に逆らう嫌な従業員”として超スピードで退職作業を進めてくださいました」
「何で私が辞めることになったのかは、店長は気づいてないと思います。ほかの従業員ともいろいろあったので、店長は異動という名の左遷で他店に行かれました」
店長には向いていない人だったようだが、他店でも同じことをしていそうだ。女性はノルマを言い渡されたときに、「パワハラに感じるのでやめてください」とはっきり言うべきだったのかもしれない。
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