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スノーピークがクルマを作った? ルーフトップテント付きの「フィールドトレーラー」はキャンプにアウトドアに大活躍しそう【学生ライターが見た東京オートサロン2024】

2024年01月25日 15:31  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
慶應義塾大学体育会自動車部(現在は引退)の学生ライターが「東京オートサロン2024」を取材しました! スノーピークのブースでは、今回が一般向け初公開となるテント付き大型カーゴトレーラー「フィールドトレーラー」を発見。なぜスノーピークがクルマ(?)を作ったのか、そもそもどんな商品なのかについて話を聞きました。


なぜスノーピークがタイヤの付いた商品を作る?



フィールドトレーラーはクルマで牽引する大型の「カーゴトレーラー」に「ルーフトップテント」を組み合わせたスノーピークの新商品。2024年3月に店頭での受注を開始します。価格は261.8万円でヒッチメンバー取付費用・車両登録諸費用は別とのことでした。東京オートサロンでの展示には来場者から多くの反響があったそうで、すでに何件か具体的な商談も進んでいるようです。


自走できるわけではないですが、タイヤが付いているという意味ではクルマのようでもあるフィールドトレーラー。スノーピークがクルマ的な商品を作るのは今回が初めてです。



この業界に参入した大きな理由のひとつは「海外のキャンプスタイルのよさを広めたい」(ブース担当者)から。スノーピークは数年前に海外進出し、日本のキャンプスタイルを海外に伝える活動を行ってきたそうですが、海外ではルーフトップテントを使ったキャンプカルチャーのよさにも気が付いたそうです。その楽しさを日本でも広めたいということで、今回のフィールドトレーラーを開発しました。


日本ではキャンプが目的化しがちですが、海外では何かのアクティビティを楽しむための手段としてキャンプするという考え方があるそうです。フィールドトレーラーのルーフトップテントは女性1人でも数分で展開できるほど操作が簡単。カーゴトレーラーの部分にはたくさんの荷物が積めます。山や海にフィールドトレーラーを引っ張って行けば、アクティビティのベース基地として存分に活用することができそうですね。

日本に合わせた商品設計



特徴的なのはテント部分の大きさ(広さ)です。クルマの屋根に取り付けるルーフトップテントはどうしてもサイズに制限がありますが、フィールドトレーラーは下の部分(カーゴトレーラー)に合わせた大きさのテントが付いています。対応人数は4人とのことですが、実際に中を覗いてみると5~6人は横になれそうなスペースがありました。


テントは日本の気候に合わせた仕様となっています。布の部分はフレームにフックでとめてあるので、雨でぬれても簡単に取り外して乾かすことが可能なんです。テントを外して送ればアフターサービスにも対応してもらえるそうです。



スノーピークは安全性にとことんこだわるメーカーとのことですが、フィールドトレーラーのテント部分にもその思想が盛り込まれています。テントの取り外しをテントの中からできるように工夫してあるんです。外側から取り外しの作業をするのはちょっと危なそうですが、フィールドトレーラーのテントにはメンテナンスハッチが付いていて、内部から作業ができるとのことでした。


共同開発のパートナーは?



アウトドア製品に豊富な知見を持つスノーピークですが、道路を走るクルマ的な商品を作るのは今回が初めてで、単独で製品化するのは難しかったそう。フィールドトレーラーは「ブラストトレイル」という企業と共同開発しました。ブラストトレイルはトレーラーの専門メーカーで、デザインのカッコよさにも定評があります。釣りなどのアクティビティに使うボートトレーラーを作るなど、遊びを全力で仕事にしているというマインドの近さもあって、共同開発をすることにしたそうです。



初めて知ったのですが、トレーラーをけん引する場合は、トレーラーの本体重量+最大積載量の2倍の車重のあるクルマで引っ張る必要があるそうです。フィールドトレーラーは本体重量530kg、最大積載量200kg。どんなクルマなら引っ張れるのか聞いてみると、トヨタ自動車「RAV4」やスバル「クロストレック」といった車名が挙がりました。アウトドアに最適なタフなルックスのクルマにフィールドトレーラーは似合いそうです!(井上智尋)