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アロンソの活躍でF1人気爆発のスペイン。F1 CEOはマドリードとバルセロナの2戦開催を否定せず

2024年01月24日 17:50  AUTOSPORT web

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2023年F1スペインGP ファンイベントでのフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
 F1が2026年から2035年までマドリードの新サーキットでスペインGPを開催すると発表した際に、F1のCEOステファノ・ドメニカリは、現在同グランプリを開催しているバルセロナ-カタロニア・サーキットがF1カレンダーから消えることが決まったわけではないとして、開催契約の延長について協議中であると述べた。

 スペインGPは、1991年以来、バルセロナで開催され、2021年に、その契約が2026年まで延長された。つまり、現時点で2026年に向けてF1はスペインでのグランプリ開催契約をバルセロナとマドリードの両方と結んでいることになる。

 バルセロナでのF1開催は現契約期間が終了する2026年までなのかどうかが注目されるなか、ドメニカリCEOは、契約延長の可能性を否定しなかった。

「疑念を避けて、状況を明確にすると、マドリードでグランプリを開催するという事実により、将来バルセロナに残る可能性が否定されるわけではない」とドメニカリは語った。

「バルセロナとは非常に良好な関係を結んでおり、このコラボレーションを将来、延長することが実際に可能かどうかを検討するための話し合いが行われている」

 2026年にスペインでふたつのグランプリが開催される場合、バルセロナでのグランプリには新たな名称がつけられることになるだろう。開催料金のほとんどを負担する地元政府が希望するだろう『カタロニア・グランプリ』、あるいは『バルセロナ・グランプリ』が採用されるかもしれない。

 ドメニカリCEOは、スペインでのF1開催について「ほんの2、3年前までは、スペインのマーケットは、我々の視点の中心にはなかったが、今では極めて重要なマーケットである」と語った。

「スペインの放送会社DAZNとは、少なくとも2026年末までとなる新しい契約を結んだ」

「複数の都市、特に同じ国の複数の都市がグランプリ開催を希望するというのは、我々にとってうれしい問題だ。我々の提案に価値があることの証明だからね。我々としては、自分たちの成功の理由に今後も焦点を当て、自己満足に陥らないようにする必要がある」

 昨年、スペインにおいてF1人気が高まったことは事実だ。2023年にはシーズン全体で視聴者数は7700万人、1レースあたり350万人近くとなり、前年と比較して84%増加した。ドメニカリをはじめ、F1側はこの数字を非常に喜んでいるが、これほど視聴者数が増えた理由は単純に、スペインのヒーロー、フェルナンド・アロンソが上位争いに加わったからだ。スペインの大部分のF1ファンはアロンソのことしか気にかけていない。2021年と2022年の視聴者数はさほど目覚ましいものではなかったが、2023年にアストンマーティンが強さを発揮し、アロンソが表彰台に上るようになり、状況が一変した。