花田十輝が脚本を務めるオリジナル劇場アニメ「数分間のエールを」の制作が決定。メインキャストとして花江夏樹、伊瀬茉莉也の出演が発表されたほか、メインスタッフ、ティザービジュアル、特報が一挙に公開された。公開は2024年初夏を予定している。
【動画】MV制作に熱中する高校生の姿を捉えた特報石川県を舞台にした「数分間のエールを」は、MV制作に没頭する男子高校生と音楽の道を諦めた女性教師の出会いから始まる青春群像劇。ある日目にしたストリートライブをきっかけに、その曲のMVを作りたいと強く思う男子高校生・朝屋彼方役を、花江が務める。伊瀬が演じるのは、朝屋が観たストリートライブで歌っていた女性教師の織重夕。劇中では2人の出会いを軸にモノづくりの楽しさや苦しみが瑞々しく描かれる。
「ラブライブ!」「宇宙よりも遠い場所」など、これまでにも青春群像劇アニメの名作を数多く手がけてきた花田とタッグを組むのは、ぽぷりか、おはじき、まごつきで構成される映像制作チーム・Hurray!(フレイ)。TVアニメ「可愛いだけじゃない式守さん」のエンディング映像をはじめ、ヨルシカのMVなども制作してきたHurray!の3人が、映像統括として監督・演出・キャラクターデザインなど映像のほぼすべてを担当する。
夕の歌唱アーティストとして、 Spotifyが活躍を期待する次世代アーティスト10組「RADAR:Early Noise 2022」にも選ばれたシンガーソングライター・菅原圭の参加も発表に。劇中で夕が歌う楽曲はボカロPとしても活躍するVIVIによって制作された。
ティザービジュアルには、MV制作に打ち込む彼方と、力強く歌う夕の姿を描写。特報映像では、長い時間をかけてMV制作に打ち込む彼方や、向かい合う彼方と夕の姿を確認できる。
さらにキャスト、スタッフからはコメントも到着。オーディションで資料を読んだときに感銘を受けたという花江は「何かを作り出す事に対する情熱やその大変さ、期待や不安に一喜一憂する、誰しもが感じる想いを美しい映像と音楽に乗せて繊細に描かれている今作。様々な方に見て頂きたいと思います」とメッセージを贈る。伊瀬も資料を読み、作品に携わりたいと強く思ったことを振り返り、その理由を「私の周りにいる大切な人たちの顔が次々と浮かび、さらに私を応援してくれているファンの皆さんの顔も浮かんできて、その人たちに届けたい、ぜひ見てほしいと思ったからです」と明かした。
監督を務めるぽぷりかは「こんな時代に、趣味にしろ仕事にしろ何かを作って生きていくのは本当に大変で、だからこそ初めて作った時の熱や、それに浮かされて生きる毎日はとても尊いものです。もう辞めてしまった人も、まだ続けている人も。無責任に『続けた方が良い』なんて言いたいわけじゃないけれど、どうか何かを作った時の経験や喜びが、貴方を明日に運んでくれますように」とクリエイター目線でコメントを寄せる。花田は「Hurray!のお三方が作ったPVに込められた、 純粋で瑞々しい作ることへの情熱。その思いを濁すことなく、伝えることを心がけて執筆しました」と脚本に込めた思いを伝えた。
また、「数分間のエールを」の舞台である石川県出身だというぽぷりかからは、能登半島地震で被害にあった人たちへのメッセージも寄せられた。「今回被害にあったすべての方にお見舞いを申し上げます。 本作は金沢や羽咋を舞台にした作品で、僕自身も石川の出身です。 失われてしまったものは戻らないものも多いですが、 一刻も早く、被災した方が心休まる生活を送れるようになるのを祈っています」と綴っている。
■ ぽぷりか(監督)コメント
会った事も無かった人に「Hurray!さん映画作りましょう」と言われてもう3年が経ちました。
降って湧いたようなありがたいお話に感謝をし、
全てを賭けて作る覚悟を決め、
これっきりかもしれないから本当に言いたい事を、
と考えた末にテーマに選んだのは”創作活動とそれへの激励”です。
こんな時代に、趣味にしろ仕事にしろ何かを作って生きていくのは本当に大変で、
だからこそ初めて作った時の熱や、それに浮かされて生きる毎日はとても尊いものです。
もう辞めてしまった人も、まだ続けている人も。
無責任に「続けた方が良い」なんて言いたいわけじゃないけれど、
どうか何かを作った時の経験や喜びが、貴方を明日に運んでくれますように。
□ 石川県の皆さんへのメッセージ
今回被害にあったすべての方にお見舞いを申し上げます。
本作は金沢や羽咋を舞台にした作品で、僕自身も石川の出身です。
失われてしまったものは戻らないものも多いですが、
一刻も早く、被災した方が心休まる生活を送れるようになるのを祈っています。
■ おはじき(副監督)コメント
とある映画監督に憧れて絵を志し、その人を追って大学を決め、
辿り着いた石川県の美大でHurray!の仲間と出会いました。
3人で創作に没頭し8年。
たくさんの応援や巡り合わせがあり、自分で映画を作れるチャンスを頂けました。
永遠に続くものはなく、いつかは僕らも終わってしまうかもしれないから、
だから今全力の3人で60分を届けられる事を本当に奇跡のように感じています。
あの監督の映画は、僕の人生を大きく変えました。
僕らの作品にそこまでのパワーがあるかは分かりませんが、
でもせめて「明日また頑張ってみようかな」と思ってもらえるような作品になれたらと願っています。
■ まごつき(アートディレクター)コメント
アートディレクションを担当したまごつきと申します。
この映画をどういう雰囲気の絵にするか決める時「実際のモノづくり」ってどんなものだろう?という所から考えました。
人によるとは思いますが私の中ではモノづくりとは本当に地味で、泥臭いものです。
日々の生活と同じように淡々としていて、でも時には劇的で。
良い事も悪い事も起こる、当たり前ですが現実的で等身大なものです。
この作品は私たちが生きている現実が舞台の、地に足のついたモノづくりのお話です。
遠い世界の選ばれた天才の話ではなく、観てくださる方に自分事として捉えていただける作品になってほしい。
なのでビジュアル面でもどこか「この光を知っている」と距離の近さを感じていただけるものになればと思い各シーン制作しました。
映画を観終えた後、地続きの現実が少しだけ柔らかく色鮮やかに見えたら本望です…!
■ 花田十輝(脚本)コメント
Hurray!のお三方が作ったPVに込められた、
純粋で瑞々しい作ることへの情熱。
その思いを濁すことなく、伝えることを心がけて執筆しました。
ここにあるのは、
自分の声で、
自分の絵で、
自分の思いで、
誰かの心を動かしたい。折れそうな誰かの心を支えたい。
そんな純粋な応援したいという気持ちです。
是非、その思いを受け取って頂ければと思います。
■ VIVI(歌唱楽曲制作)コメント
マンガを読んだり、映画を観たあとに、極稀に「よっしゃ、がんばるぞ」とやる気が湧いてくるエナジードリンクみたいな作品に出会うことがありますが、この作品がまさにそうだと思います。
そんな作品に劇中歌として携われて本気で光栄です。
「ぽぷりか、そしてHurray!。あ、ありがとう」と伝えたいです。
ミュージックビデオ作りを軸にしたお話ではありますが、なにかを夢見たり、諦めたり、それでも踏ん張ったりすることは多くの方が共感できる普遍的なテーマなので、誰もがきっとエナドリ気分を味わえるはずです。
ぜひ劇場でご覧ください!
■ 花江夏樹(朝屋彼方役)コメント
今回、朝屋彼方役を演じます花江夏樹です。
オーディションでこの作品の資料を読ませて頂き大変感銘を受けました。
何かを作り出す事に対する情熱やその大変さ、期待や不安に一喜一憂する、誰しもが感じる想いを美しい映像と音楽に乗せて繊細に描かれている今作。様々な方に見て頂きたいと思います。
きっと背中を押され、未来に向けて走り出せるのではないでしょうか!
■ 伊瀬茉莉也(織重夕役)コメント
オーディション資料を読んだ時、この作品に携わらせて頂きたいと強く思いました。
私の周りにいる大切な人たちの顔が次々と浮かび、さらに私を応援してくれているファンの皆さんの顔も浮かんできて、その人たちに届けたい、ぜひ見てほしいと思ったからです。
私の演じた<織重 夕>の晴れることのない曇り空のような空気感は今まで演じたことのない人物像でした。彼女の心の叫びが、一歩前へと踏み出す勇気になりますように。公開をどうぞお楽しみに!!
■ 菅原圭(織重夕歌唱アーティスト)コメント
「数分間のエールを」にて織重夕の歌唱を担当させていただきました、菅原圭です。
今回キャラクターとしての歌唱が初の経験で、制作の方々と話し合いながらつくっていきました。場面場面で、様々な葛藤を抱き揺れ動いている彼女なら“きっとこう歌う!”と、自分の歌から織重夕の歌になっていくことは、今までにない感覚でとても刺激的で、
彼女のその時々の気持ちが曲毎に乗っているので、個人的には歌詞も考察しがいがありました。
この曲や作品が、皆さんの何かを始めようという気持ち・揺れている気持ちを支え包み込む、エールのように作用したら嬉しいです。
■ オリジナル劇場アニメ「数分間のエールを」
2024年初夏公開
□ スタッフ
監督:ぽぷりか
副監督:おはじき
アートディレクター:まごつき
脚本:花田十輝
歌唱楽曲制作:VIVI
制作:Hurray!×100studio
配給:バンダイナムコフィルムワークス
□ キャスト
朝屋彼方:花江夏樹
織重夕:伊瀬茉莉也 / 菅原圭(歌唱アーティスト)
(c)「数分間のエールを」製作委員会