新入社員の定着率は、会社の働きやすさを示す1つの指標となるだろう。大阪府の40代前半の男性(サービス・販売・外食/年収900万円)の職場で、新入社員は「内定してからの現場研修組」と「入社してからの現場研修組」に分かれていた。前者は「内定後に現場でパワハラのなか、鍛えられた」ためか、「入社後の生き残りは多かった」という。一方で後者は、
「耐えられず早ければ午前中でいなくなる」
この場合、一体どちらがよいのだろうか。(文:長田コウ)
「同期で100人いたら5年で1桁もいたらいいほう」
この会社で男性は営業職で、「たまたま法人に興味があった」ため生き残れたそうだが、
「一般営業職では同期で100人いたら5年で1桁もいたらいいほうでした」
「当時は全国500人前後と記憶してますが最初の1か月で半分になったと会長は話されてました」
と、ひどいものだった。
千葉県の30代後半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収700万円)の職場でも、相次いで新入社員が辞めていったそう。女性が勤める会社は2000年代初頭に「右肩上がりに伸びていた人材業界」。「もとの社員数800人のところに、新卒300人が入社」するような勢いある状況を「それなりに楽しかった」と振り返る。しかし、その裏では、過重労働が行われていたようだ。
「飛び込み営業や毎日200件電話営業など、ゴリゴリのきつい営業についていけず、2年半で3割くらい辞めていたと思う」
勢いがあったのも束の間、入社2年半後に「リーマンショック」の影響で「大量の退職勧奨が行われた」とし、
「入社3年が経過したときには8割が辞めていた」
と、衝撃の結末を明かした。
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