愛する人を失った時、それを小馬鹿にするようなハガキが送られてきたらどうだろう。「最愛の夫」を亡くしたという東京都の60代前半の女性(専門職/年収550万円)のもとに届いたのは
「お母様、ご終生様でした」
と書かれた年賀ハガキ。送ってきたのは「高校生から30年来の友人」だった。(文:國伊レン)
「2019は斜線で2020と書き直してあるだけでもショックでした」
「最愛の夫が2018年秋に病気で急死」し、友人にはハガキで喪中の旨を伝えた女性。その際、誰が亡くなったかには言及しなかったという。その2年後の事だった。
「いまだ悲しみのさなかの2020年、彼女から来た年賀状に愕然としました。 ネズミ年なのになんと前年2019年のイノシシのイラストのお年玉付年賀ハガキで、切手が追加で貼ってあり、2019は斜線で2020と書き直してあるだけでもショックでした」
しかも、本文にはいきなり
「お母様、ご終生様でした」
の文字があった。「ご愁傷様」の誤字であり、どこから突っ込めばいいか分からないほど失礼な年賀状だ。「60才近くなってご愁傷様の文字も間違ってるなんて…」と、衝撃を受ける女性。誤字もさることながら、昨年の年賀ハガキで送ることも、その内容も非常識だろう。
女性の夫は生前から友人の失礼な態度を前々から感じていたようだ。「この人にはもう出さなくていいよ」と言っていたそうで「続けた私が馬鹿でした」と振り返る。
友人は「ミスコンで優勝しまくり最後は熱望していた医者と結婚」
女性によると、友人は才色兼備で気位が高い人物だったという。高校時代は有名女性ファッション誌のモデルとして最終選考まで残り、進学を優先して辞退したものの「ローカルのミスコンで優勝しまくり最後は熱望していた医者と結婚」するという順風満帆な人生を送っているそうだ。娘も2人おり、どちらも医者の卵として成長しているのだとか。
「しかしいつも小馬鹿にしていた私が、幸せな結婚生活をしていることを日頃から面白く思ってなかったようです」
失礼な年賀状を送った背景には、そうした思いがあったのかもしれない。真実は定かではないが、いずれにしても女性が絶縁を決意するには十分すぎる理由だった。その年賀状を受け取った直後、ハガキで
「今年でやめます。母は健在ですが、年賀状見てあなたのことが心配です。大丈夫?」
と書いて出した。その後友人からは「色々言い訳がましいハガキ」がきたが、無視を貫いたそうだ。
「あれからこんな思いすることもなくスッキリしました。 この年賀状捨てようかと思いつつ真っ二つに破ってまだ見えないところにしまってます」
何のためにとっておくのか不明だが、女性の怒りも相当に根が深いようで心配だ。
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