職場の上司から「お前の代わりはいくらでもいる」と言われて、仕事のやる気が出る人はいないだろう。千葉県の40代男性(専門職/年収750万円)は、この言葉を言われた。「上司が部下に言ってはいけないひと言」だとして、当時のエピソードを綴った。(文:林加奈)
「本当にそうお考えであれば、申し訳ありませんが私はこの会社を諦めます」と反論
そのひどい言葉を言われたのは、「ソフトウェア兼業、建設業の側面を併せ持つA社」で勤務していたときのことだった。
男性はもともと身体に障害を持っており、「そのため、健常者に対して人一倍負けん気が強いです」として、そう言うだけの実績もあると自負している。
「仕事をしながら勉強し、会社指定の国家資格を取りました。当時、その会社では取るのが難しいと言われていたその資格を取ったのは私が初めてでした」
しかし、そんな男性の存在を疎ましく思う上司がいた。かねてよりパワハラ・モラハラ三昧だったという上司から、評価面談でこんなことを言われたという。
「『資格を取ったことは評価しよう。けどな、お前の代わりなんていくらでもいるんだぞ?』。私は『本当にそうお考えであれば、申し訳ありませんが私はこの会社を諦めます』と言って面談が終了しました」
男性は「元々私のことが気に入らなかったのでしょう。障害が気に入らなかったのか、性格が気に入らなかったのか、何が原因かは今でもわかりませんが」と当時を振り返る。
「いつ会社辞めるんだ?早く退職届持って来いよ、待ってるんだからよ」
その後、男性は本当に転職活動を開始。その間も上司から呼び出され
「いつ会社辞めるんだ?早く退職届持って来いよ、待ってるんだからよ」
と、またも煽られたという。会社指定の国家資格を取得した優秀な社員が退職するのだから、本来なら発言を撤回し、引き止めるのが上司の役割ではないだろうか。しかし
「当時、ちょうど業績が悪く、首切りが盛んだった(中略)私も本格的に退職を決意しました」
と、会社の情勢もあり上司の言動は男性の背中を押すことになった。
ちなみに現在、「その会社はジョブリターンとやらで辞めていった社員の再雇用をしている」様子だという。資格を持っている社員まで追い出した結果は、推して知るべしである。
「こういう社風の会社では難しいと思います」と評した男性は、その後転職に成功。同時にスキルアップもできているという。
「A社で取った国家資格の上級の資格を取り、今ではそのさらに上の国家資格に挑戦中です。給与額も、もはやA社の部長クラスでもない限りもらえないところまで来ました。今では辞めて良かったと思うと同時に、もっと早く辞めればよかったという後悔すらあります」
と、明るくも後悔交じりに回答を終えた。
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