極度のきれい好きである潔癖症の人たち。しかし、度を越えた潔癖症は通院が必要な場合もあるため注意が必要だ。宮崎県に住む30代前半の女性(サービス・販売・外食/年収300万円)の潔癖症は、至る所に垣間見える。
「トイレに行くと必ず息を止める」
息を止めた状態で、しなければならないことがある。(文:國伊レン)
「他人が座った椅子は汚い。服にその汚れが付く」
それは、
「トイレットペーパーで鍵を閉める。便器を除菌スプレーで拭き、その上にトイレットペーパーを置いて絶対に直には座らない。流すときもトイレットペーパーでレバーを押して、レバーを押したトイレットペーパーも流す。手も2度洗う」
というもの。短時間で終わるものではなく「そのため息を1分は止められるようになった」と特技が身についた様子だが、トイレに行くたびに苦痛だろう。
ほかにも「他人の作った物なども全く食べられない」「運転するときも専用の靴を履く」「病院に行ったときは帰ってきたら、玄関で全部脱いで着ていった物だけを洗濯」など、厳格なルールのもとで生活している女性。ついに病院に行ったところ「生活全般を聞く限り、強迫性障害」と診断され、通院している。
鳥取県の50代後半の女性(技能工・設備・交通・運輸/年収350万円)は、「潔癖症まではいかないと思いますが」と前置きした上で、
「やはり他人が座った椅子は汚いと思う。服にその汚れが付く気がします」
と指摘する。どうやら「高齢者の方が紙パンツかもしれなくてズボンに尿の匂いが付いていたら?」「高齢者じゃなくてもきちんと拭いていなかったら…」など、椅子を介して他人の汚物が付着するかもしれないと恐れているようだ。
「だから、車の椅子も徹底して拭きます。車の椅子は外せないから時間がかかりますが」
この女性は猫を飼っており、毎日朝晩は拭き掃除をして、トイレ砂の汚れを取っているそうだ。
「毎日は嫌ですが仕方ありません。猫に罪はありませんから」
潔癖症の人たちは日常のさまざまな場面で葛藤しているのだろうか。
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