2024年01月11日 18:21 弁護士ドットコム
東京・上野公園で開催されていた飲食イベント「牡蠣フェス」(1月6日~8日)で、牡蠣を食べたという複数の参加者から、腹痛や下痢などの症状があったという投稿がSNS上で相次いでいる。
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イベントで牡蠣を食べたという参加者の1人が、弁護士ドットコムニュースの取材に応じ、ノロウイルス「陽性」の検査結果だったと明かした。牡蠣フェス実行委員会からは謝罪と治療費等の補償を提案されたという。
1月11日には、保健所が自宅を訪問し、検便とヒアリングが実施されたという。保健所は取材に「調査中」だと答えた。
牡蠣フェスに参加したという複数人から、下痢や腹痛などで体調不良だという投稿がX上でされている。
1月8日に牡蠣フェスに参加したという「なるがみ」さん(@nalgami)は、1月10日早朝から体調不良だったとして「ノロウイルス陽性」の検査結果をXに投稿した。
「牡蠣のバター焼きで長蛇の列で加熱が不十分だったのだと思います」という見解を示した。
なるがみさんは1月11日、自宅で保健所からヒアリングを受けたという。その後、弁護士ドットコムニュースの取材に応じた。
「1月8日に牡蠣フェスに参加後、1月10日の早朝に胃のむかつきや吐き気等の体調不良で目が覚めました」(なるがみさん)
1月7日に参加していた友人2人もすでに体調不良を訴えていたことから「ノロウイルスと予想」して、1月10日正午にクリニックで便の検査を受けたところ、「ノロウィルスが陽性であることが判明」したという。
「すでにこの時点でX上で牡蠣フェスに参加し体調不良を訴えている方が複数確認できたことから台東保健所に情報提供をおこないました。
本日1月11日にクリニックと台東保健所から電話で連絡があり、上記の内容を再度報告しました。
保健所からは、体調不良の友人たちからも連絡をいただきたいとのことで、友人たちに電話番号を共有し、すでに友人1名が報告を完了したとのことでした」(なるがみさん)
この日のうちに、なるがみさんの自宅に管轄の保健所が訪れて、便検査とヒアリングが実施されたという。「訪問された保健所の方にうかがったところ、複数の報告が上がっているとのことでした」
また、症状や診断結果をXに投稿したところ、直後に牡蠣フェス実行委員会からDMがあり、謝罪と治療費等の補償の提案があったそうだ。
ただ、なるがみさんによれば、実行委員会も対応に苦慮していることがうかがえる状況だという。
「1月11日に実行委員会から折り返しのDMがあり、
『既に昨日から実行委員会の方に明らかに補償金を貰えるのではないかとの擬似の申請が増えている。』
『現在、被害に遭われた方の迅速な対応作業に支障をきたしている状況です。』
との連絡がありました」
「保健所には少なくとも、私の友人1名が報告しています。
食品衛生法では、ノロウイルスによる食中毒が疑われる場合には、医師がただちに保健所への報告する義務があるようですが、今回受診前に各病院に電話し、ノロウイルスの検査をおこなっているか聞いたところ、4軒中3軒がおこなっていないとのことでした。
またXを見ても、病院を受診していない方がほとんどで、受診したとしてもノロウイルスと断定できず、ノロウイルスは、病院から保健所への報告が発生しにくいように感じました」(なるがみさん)
被害の規模や原因はどれだけのものか。弁護士ドットコムニュースは、牡蠣フェス実行委員会に取材を申し込んでおり、回答があれば追記する。