前職が管理職だと、面接のとき妙な言いがかりをつけてくる面接官もいるようだ。大分県の40代後半の女性(事務・管理/正社員・職員/年収250万円)は、
「40代の男性面接官は『僕も10年くらい前に転職してきたんだけど、この会社にはいろんな取引先があって、有名な東京六大学の人とも付き合いがあるから、絶対に失礼があってはいけないんだ。営業事務は営業より前に出たらいけないし』と始めました」
と振り返る。面接の冒頭からこのようなことを言われ、女性は「誰が前に出るとか言ったかな?」と面食らってしまったが、失礼な発言はこれにとどまらなかった。(文:福岡ちはや)
「前にもそんな人いてさ、2週間くらいで辞めたんだよ」
こんな言い方をされるのも、前職で「全国展開しているギフトショップの店長兼経理」を務めていたからかもしれないと女性は推測する。しかも、面接官はそれについてもバカにするような言い方をしてきたそうだ。
「経理もって(履歴書に)書いてるけど、まあ店をマネージメントだけしてきたって感じだよね?どこのショップ?(中略)俺、知らないなー」
女性は「すごい失礼な人だな」と思いつつも我慢して受け流したが、面接官の不愉快な発言はその後も続いた。
「仕事の流れは15分くらいは教えるけど、あとは自分でやってもらうから」
「経理か営業事務かで言われたら、営業事務寄りだよね、あなたは」
「君と話していたら、もう仕事で事故を起こしそうな気がする」
仕事を15分しか教えるつもりがないのも信じられないが、本人が元経理だと経歴を説明しているのに「営業事務寄り」と否定したり、根拠なく「仕事で事故を起こしそう」と決めつけたりするなど失礼極まりない。それでも女性はこみ上げる怒りを抑え、
「入社させていただきましたら、一生懸命に頑張らせていただきます」
と言った。ところが、面接官はそれに対しても、
「頑張る頑張る!って、それだけじゃダメなんだよ。前にもそんな人いてさ、2週間くらいで辞めたんだよ。そんなことになったら俺が社長から(文句を)言われるじゃん」
と、頭から否定してきたという。びっくりして何も言い返せないまま面接を終えた女性は、3日ほど考えた末に、合否連絡を待たずに選考からの辞退を決めたそうだ。その際、女性は最後に小さな抗議を試みたが、結果として驚きの事実が判明する。
「パワー面接(圧迫面接)を受けたこと、人をバカにするような面接は二度とほかの人にもしないでほしいこと、履歴書も返してほしいことを書いて、社長宛に手紙を出しました。その会社から、『個人情報保護法に則り処分します』と言っていたはずの履歴書が、パンチで穴を空けた状態で返ってきたのに驚きました。保管してたの?って」
女性は呆れた様子で「あんな会社、たとえ合格できても行きたくありません。行かなくて良かった」と書いていた。
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