四半世紀も専業主婦だった女性が、ある日突然、夫から離婚を切り出されたら――。現在60代前半の女性は54歳だったとき、夫に「性格の不一致だから離婚したい」と言われたそう。次男が大学進学のため上京して1か月後のことだった。
「両親も亡くなり兄妹もいない。24年間専業主婦の私は、目の前が真っ暗でした」
と振り返る女性。頼れる親族も、仕事も、さらに貯金もなかった。女性はいかにしてこの難局を乗り越えたのか。
昼間から不倫相手のマンションに入り浸っていた夫
女性に貯金がなかったのは、夫から言葉の暴力に加え「経済的なモラハラ」も受けていたからだという。しかしモラハラ夫とは言え、何も持っていない女性は離婚すれば住む家まで失うかもしれない。
突然の通告に途方に暮れるも、女性が大人しく離婚に応じることはなかった。というのも、夫には2年ほど前から、夜中に帰ってきたり泊まりの出張があったりと「怪しい行動」が見られたからだ。
不倫を疑った女性は夫のSNSから相手を突き止めたのちに、探偵事務所に素行調査を依頼。その費用は、ブランドのバックなどを売って捻出した。調査の結果、
「自分の長男と変わらないぐらいの(年齢の)中国人女性留学生と3年前ぐらいから不倫しており、卒業後、マンションや就職などを世話して……」
と聞くに堪えない事実が判明した。夫は、日中も割りと時間を自由に使える仕事なのだそうで
「昼間の時間に(不倫相手の)マンションに入り浸っていた」こともわかった。
「性格の不一致」を理由に離婚を切り出され、掃除の仕方やお金の使い方が気に入らないと責められた女性は、腸が煮えくり返る思いだったに違いない。しかも夫は子どもたちや自身の姉妹にも、そうした嘘の離婚理由を伝えていたようで、女性の印象はさぞかし貶められただろう。加えて、モラハラもひどくなったという。
不倫の証拠を掴むや否や、探偵事務所に紹介された弁護士に相談した。その費用は日本司法支援センター「法テラス」の立て替え制度を利用したようだ。
パートも始め、その稼ぎで安いマンションの部屋を借りて家を出た女性。そしてついに、不倫相手と夫に慰謝料請求と調停を申し立てた。すると夫と不倫相手も弁護士を立ててきたという。女性の運命やいかに……。【後編】へ続く。
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